炎の一筆入魂BACK NUMBER
《負の歴史を払拭せよ》カープ6年前のリベンジなるか? CS下剋上を果たすべく、新井監督が思い描く短期決戦の戦い方
text by
前原淳Jun Maehara
photograph byJIJI PRESS
posted2023/10/13 11:01
10月1日のシーズン最終戦で阪神に敗れて自力での2位を確定できず、新井監督は地元ファンに「めちゃめちゃ悔しい」と挨拶した
特に広島は、過去の短期決戦でことごとく「1敗の重み」に泣かされてきた。CS導入以降、広島が出場したポストシーズンの勝敗をまとめると以下のようになる。
2013年
ファースト 〇〇
ファイナル ●●●
2014年
ファースト ●△
2016年
ファイナル 〇〇●〇
日本シリーズ 〇〇●●●●
2017年
ファイナル 〇●●●●
2018年
ファイナル 〇〇〇
日本シリーズ △〇●●●●
16年のファイナルステージを除けば、いずれの戦いでも1つの黒星をきっかけに流れを失ったかのように敗退。17年にいたっては初戦を勝利しながら、1勝のアドバンテージを生かせぬまま、ファーストステージで阪神を破った14.5ゲーム差の3位DeNAの勢いにのまれた。
大瀬良と九里は中継ぎで待機
特にファーストステージは最短2試合で終わる超短期決戦。まずはブルペンを充実させ、投手起用のバリエーションを増やして守りを固める必要がある。新井監督は先発は初戦にチーム最多11勝の床田寛樹を立て、2戦目には森下暢仁を送り出すことを明言。
さらにシーズンでは先発の柱として回った大瀬良と九里亜蓮を中継ぎで待機させる。2人は広島投手陣では数少ないCS経験者であり、ともに16年、17年のCSには中継ぎで出場した。
レギュラーシーズン最終戦のように、多くの投手をつぎ込む体制が整っている。勝ちパターンのリリーフ陣も休養十分で控えており、ニック・ターリーも間に合った。