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「中学まで野球部」「身長2mなのに器用」石川祐希や高橋藍らを支える男子バレーの“大男たち”とは? 205cm山村宏太が“忖度なし”解説 

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田中夕子

田中夕子Yuko Tanaka

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photograph byNewspix.pl/AFLO

posted2023/09/29 17:57

「中学まで野球部」「身長2mなのに器用」石川祐希や高橋藍らを支える男子バレーの“大男たち”とは? 205cm山村宏太が“忖度なし”解説<Number Web> photograph by Newspix.pl/AFLO

関田誠大、西田有志と共にネーションズリーグ表彰式でポーズを決めるミドルブロッカーの山内晶大(6番)、高橋健太郎(10番)、小野寺太志(2番)

――高橋健太郎(28歳/202cm)も中学までは野球少年で、高校からバレーボールを始めた選手ですね。

山村 健太郎くんは“THE欧米のミドルブロッカー”という感じ。とにかくフィジカルが強く、ブロックも高くて移動が速い。監督目線で見ると「このシチュエーションはここに跳ぶ」と具体的な指示を出せば確実に力を発揮するタイプですね。ハマった時の出力は日本代表のミドルブロッカーに限らず、日本のミドルブロッカーの中で一番高いのではないでしょうか。

――確かに高橋選手のブロックは迫力があります。

山村 山内くんとはまたタイプが異なり、ブロックに関しては健太郎くんのほうが優れています。対戦相手によって使い分けると面白いですよね。たとえば、攻撃の傾向がとてもわかりやすく出ているチームだとして、Aパス時はほぼクイックを使ってくるという特徴が前もってわかっているならば健太郎くんは絶対にハマる。相手のやりたいことを1つ減らせた時点で作戦としては勝ちですから。僕が監督ならばそういう使い方、使い分けをしたい。それこそ(監督のフィリップ・)ブランさんに聞いてみたい起用のポイントです。

――課題はありますか?

山村 ハマらなかった時にどうするか、でしょうね。東レ(アローズ)でのパフォーマンスを見ていても、ハマる時はどうにも手がつけられないけれど、うまくいかない時は感情の波が激しいようにも感じます。前述したリーディング能力をVリーグで磨き、コートの中でもっとオープンマインドでいられたら、すごい選手になると思いますよ。また偉そうですみません(笑)。

“なんでもできる”小野寺太志のスゴさ

――高橋選手と同じく小野寺太志(27歳/200cm)選手も中学まで野球部で、バレーは高校から始めた選手です。今季から山村さんが指揮を取るサンバーズに加入しますが、どんな印象を抱いていますか?

山村 とにかく器用な選手です。THEオールマイティー。ブランさんが求めるバレーボール、ミドルのパフォーマンスを一番実践できているのが小野寺くんだと思います。

――ミドルの器用さとは、どんなプレーを見ればわかりますか?

山村 簡単に言えば、ブロックとスパイク以外でボールを触る時に不安があるかないか。小野寺くんは全く心配なく見ていられますよね。

――ショートサーブのレシーブも難なくこなしています。

山村 誰かがディグ(スパイクレシーブ)をしたボールがネットに当たってもその処理ができるし、トスを上げる時も前にも後ろにも正確に上げられる。何よりデカいのはミスが少ないということです。

 加えて、リーディング能力も高いので小野寺選手が前衛にいる時は、2枚ブロックのシチュエーションをつくれていることがかなり多い。これは簡単そうに見えて実は難しいことです。

――もう少し詳しく教えてください。

【次ページ】 「関田の横をカバーしつつ、相手オポに対応」

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