熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「ビール1杯960円、高級ホテルは1泊4万7000円~なので民泊」在ブラジル日本人の“格安ラグビーW杯”観戦記「日本戦はリセールでゲット!」
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byPauline Ballet - World Rugby/Getty Images
posted2023/09/28 17:02
フランスvsナミビア戦前のファンたち。とにかく楽しそう
もちろん、中には「フットボールも、ラグビーと同じくらい好きだ」という人もいた。しかし、ラグビーファンの過半数はフットボールに対して辛辣、という印象を受けた。
ラグビーW杯チケットが買えた“リセール”の画期的さ
実を言うと、筆者はこの大会のチケットを2021年の初期販売でも2022年の追加販売でも買うことができなかった。購入希望者が非常に多く、争奪戦に敗れたのだ。
しかし、W杯を主催するワールドラグビーは今年1月、公式サイトでチケットを購入したファンがキャンセルしたチケットを同価格で再販売(リセール)するという画期的にして良心的なシステムを実施した。
筆者は大会終盤の試合のチケットこそ買えなかったものの、プールステージのオーストラリア、フランス、イングランド、南アフリカ、スコットランドといった強豪国がらみのチケットを購入。さらに、大会の開幕直前から公式サイトでプールステージのほとんどの試合と準々決勝の一部の試合がセール、リセールされた(リセールはファンがキャンセルしたものだが、セールは主催者が直接販売しているので、スポンサーなどに提供したチケットが戻ってきたのかもしれない)。
そのお陰で、フランス入りしてから28日の日本対サモア、29日のニュージーランド対イタリアのチケットを買うことができた。
10月8日の日本対アルゼンチンのチケットも、9月25日の時点でセール、リセールがあった。この原稿を書いている26日時点ではそれらが売り切れていたが、これから試合までにまたチケットが出てきて購入できる可能性がある。
宿泊費、食事代も日本の数倍前後は事実
最後に、欧州の物価高について。すでに多くの報道がなされているが、宿泊費も食事代も日本の数倍前後という印象だ。例として挙げると以下の通り。
・マルセイユの5つ星ホテル兼高級レストラン=宿泊料シングル295ユーロ(約4万7200円)からスイート3530ユーロ(約56万4800円)まで
・アサヒスーパードライの330ml=6ユーロ/約960円
しかし、実は筆者にはあまり影響がない。なぜなら、チケット購入に各々100ユーロ(約1万6000円)から200ユーロ(約3万2000円)程度要したこともあり、宿泊費、食費、移動費を徹底的に切り詰めているからだ。
宿泊は、基本的に民泊。これなら、数十ユーロ、つまり数千円程度だ。ただし、民泊の場合は家主によってサービス内容が大きく変わってくる。「良さそうなところが見つかった」と思っても、すぐに予約するのではなく、多少面倒でも家主にメッセージを送って人柄と誠実さを確かめること。この手間を省くと、悪い家主に当たって苦労しかねない。