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「夫はラグビー山田章仁」 遠征、合宿、すれ違い…妻・ローラさんが“それでも結婚を決めたワケ”「選手として生きるのはとても短い期間ですし…」
text by
荘司結有Yu Shoji
photograph by提供:山田ローラさん
posted2023/09/28 17:03
2015年に当時ラグビー日本代表だった山田章仁と結婚し、現在は4児の母でもある山田ローラさん
章仁選手が行きついた「特製ステーキ丼」
――結婚前にはモデルとして活躍する傍ら、アスリートフードマイスターの資格を取られて、章仁選手を食事面でバックアップされてきました。料理はもともと得意でしたか?
ローラ 結婚する前は料理が全く得意ではなくて「栄養とは?」という感じでしたね。彼も外食中心だったので「これでいいのかな?」とは疑問に思っていて。ちょうどその頃、里田まいさんがその資格を取ったのが話題になっていて「こんな勉強があるんだ!」と。料理教室ではないので料理の腕が上がるわけではないのですが、正しい栄養の組み合わせを学べたのは大きかったですね。
――現在の章仁選手はどのような食事を意識しているのでしょう?
ローラ 彼はメディアに左右されやすい人なんです(笑)。一時期はNetflixで配信された「ゲームチェンジャー:スポーツ栄養学の真実」というドキュメンタリーに影響されて、ずっとヴィーガン料理ばかり食べていましたが、どうも彼の体質には合わなかったようです。その次にペスカトリアン(魚類を食べる菜食主義者)を試して、最終的に行き着いたのは、脂身のない赤身ステーキの上に、温野菜、納豆、アボカド、もずくをかけた丼ぶりですね。美味しいのかはわかりませんが……(笑)。
――栄養をてんこ盛りにした食事ですね(笑)。ローラさんは他にヘルスコーチングの民間資格も持っていますが、こちらも章仁選手のサポートのために勉強したのでしょうか?
ローラ いえ。私はもともと、アイオワ大学で健康カウンセリングを専攻していたんです。ドラッグ依存症患者のリハビリといったディープな専門分野でしたが、大枠ではメンタルコーチングなども学んでいたので、夫にとってはご飯よりメンタル面のサポートのほうが大きかったそうです。
〈互いへのリスペクトに満ちた山田夫妻だが、ローラさんは“アスリートの妻”に対する世間やメディアの偏ったイメージにもさらされてきた。第2回では、「料理ができるべき」「献身的に支えるべき」といった声に、ローラさんがどう向き合ってきたかが明かされる〉