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「今から私は飛び立ちます」北口榛花が日本人初ダイヤモンドリーグ年間王者に!「いつもステキな笑顔ですね」米国記者の問いに何と答えた?
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph byTsutomu Kishimoto/PICSPORT
posted2023/09/22 11:04
ダイヤモンドーリーグ「ファイナル」で日本人初の優勝を遂げたやり投げの北口榛花
「67m投げた試合は思い切って助走を走れたのが一番のポイント。今後も助走が修正ポイントになるし、もっと遠くに飛ばすためにその修正をこの冬やろうと思っている」と課題を口にする。
今回のファイナルもほぼ無風で条件は良くなかった。また欧州から米国西海岸への移動、時差、そして気候の変化もあり、「飛行機の中でもたくさん寝たけれど時差ぼけで眠いのか、疲れて眠いのかちょっと分からない」と苦笑いしたが、疲れは相当だったはずだ。
それでも昨年銅メダルをとったオレゴン世界陸上の時の記録(63m27)を超えており、地力は確実に上がっている。
前日練習そして試合前のウォームアップ場でもニコニコと笑顔で練習をする北口と、それにつられて笑顔のライバル選手たちの姿があった。
あえてピリピリとした空気感を作ってライバル選手にプレッシャーをかける選手もいるが、北口は真逆だ。
いい緊張感を保ちつつも明るい空気感を醸し出すことで、流れを自分に向ける力もついている。
前回ファイナル優勝者が北口を分析
昨年オレゴン世界陸上で銀メダル、またダイヤモンドリーグファイナルで優勝し、その後引退をした米国のカラ・ウィンガーは北口についてこう分析する。
「ハルカは技術面の修正をする力がとても高い。信頼するコーチのアドバイスを受け取って、それを次に生かす。すごい集中力で競技に臨んでいるし、どの試合でもベストを尽くそうと努力をしている。彼女のような意識の高い選手と戦うのはとても楽しかった」
競技中のメンタル面についても指摘する。