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「今から私は飛び立ちます」北口榛花が日本人初ダイヤモンドリーグ年間王者に!「いつもステキな笑顔ですね」米国記者の問いに何と答えた?

posted2023/09/22 11:04

 
「今から私は飛び立ちます」北口榛花が日本人初ダイヤモンドリーグ年間王者に!「いつもステキな笑顔ですね」米国記者の問いに何と答えた?<Number Web> photograph by Tsutomu Kishimoto/PICSPORT

ダイヤモンドーリーグ「ファイナル」で日本人初の優勝を遂げたやり投げの北口榛花

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及川彩子

及川彩子Ayako Oikawa

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Tsutomu Kishimoto/PICSPORT

 陸上の世界最高峰のトップツアー、ダイヤモンドリーグの年間チャンピオンを決める「ファイナル」が9月16日、17日の2日間にわたって米国オレゴン州ユージーンで行われたが、北口榛花は昨年に続きファイナルに出場し、日本人初の優勝を成し遂げた。

 北口の出場する女子やり投げは大会初日、一番最初に行われた。

 選手たちが一列に並び、選手の紹介動画がバックスクリーンに流れる。

 ブダペスト世界陸上で優勝し、67m38の今季世界最高記録を持つ北口は大トリで登場した。

「ハルカ・キタグチ、ブダペスト世界陸上の金メダリストです」

 英語で自己紹介した後、笑顔で両手を羽根のように広げ、飛行機が飛ぶような動きをした。

「今から私は飛び立ちます!」と言わんばかりの動きに観客からは思わず笑いが起きた。

 所属先の日本航空の飛行をイメージしたのかは聞きそびれたが、チャーミングな自己紹介で観客のハートをがっちりと掴んだ。

 1投目は59m36で3位につける。

 セケラックコーチが少し右方向を意識するように指示を出すと、2投目にはテンポのいい助走からダイナミックな動きでやりを放った。

 63m78。

 記録が出ると北口が笑顔で跳びはねた。

 その様子に観客や選手たちからも笑みがこぼれた。

 その後もさらなる記録更新に向けて挑戦したが、3投目はファール、4投目は58m50、5投目も59m06となかなか記録は伸びない。

北口「本当はもうちょっと投げたかったけれど…」

 数年前までなら苛立ったり、焦るような表情も見せていたが、今大会は違った。

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