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「日本に恩返し」ホーキンソン、「大事な場面で点を」若き比江島慎の宣言がついに…ホーバスが作った「スーパーチーム」バスケ日本代表
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byJIJI PRESS
posted2023/09/09 17:00
バスケW杯でのホーキンソンとホーバスHC。勝利のために誰もが全力を尽くした
日本は第3Qまで相手にインサイドを支配されるなど劣勢に立たされ、最終Q残り8分12秒の時点で15点差をつけられ敗色濃厚とみられていた。
そこから大爆発したのが比江島だった。33歳のチーム最年長は残り7分19秒の場面で3Pシュートを決めると、そこから「比江島タイム」が発動。この短時間で3ポイントを4本、バスケットカウントなどで17点を奪う離れ業を見せて86-77の大逆転勝利の立役者となった。漫画の世界から飛び出たような比江島の活躍によって、チームがさらなる勢いに乗ったのは確かだった。
独特の動きをするドライブは「比江島ステップ」という異名を持つなど、長年期待され続けてきた。その一方で、過去のW杯や五輪では敗北を喫し続ける悔しさを誰よりも味わった一人である。冒頭の言葉は2015年アジア選手権でベスト4進出を果たし、比江島が新エースとして期待された頃のものだ。
「アジア選手権では敗れた準決勝も3位決定戦も第4クォーターでは活躍できなかった。それ以外の試合も同様だった。スタミナも必要だし、メンタル的にもまだまだダメ」
このように反省の弁を口にしていた男が、8年の時を経て世界の舞台で輝いたと思うと、感慨深いものがある。
ホーバスが男女で作り上げた「スーパーチーム」
<名言3>
スーパースターはいないがスーパーチームです。
(トム・ホーバス/Number1033・1034号 2021年8月12日発売)
◇解説◇
「ターンオーバー、なんで!」「まだ終わってないね!!」
バスケW杯で日本がタイムアウトを取るたび、ホーバスHCの叫び声が響いた。それによって選手たちが発奮する姿はもうお馴染みだ。
ホーバスHCはモチベーターとしてだけではなく、トレーニングや戦術面での指導も確かなものを持っている。