草茂みベースボールの道白しBACK NUMBER
中日・大島洋平のプロ初安打は「守備妨害」“最も非力な”2000安打到達者が「だまされて良かった」と振り返る野球人生の転機とは?
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph byJIJI PRESS
posted2023/08/26 20:01
2000安打に到達し花束を受け取る中日・大島
「だまされてよかった(笑)」
安定した成績を残し、故障を予防する。「だまされたと思ってやってみて」と土田さんに促されて始めたトレーニングは、試合に出続けるためのフィジカルを提供してくれた。
「だまされてよかった(笑)。野球をやる上での体の使い方なら僕もわかりますが、体や関節、筋肉の構造、仕組みは向こう(土田)が詳しい。僕にとっては良きパートナー。同期なので互いに言いたいことも口にできますし」
土田さんとのコンビを組んだ2015年以降、大島が離脱したのは死球による骨折、新型コロナ感染くらい。好不調の波は格段に小さくなり、故障はほとんどしなくなった。
土田さんが組む大島自主トレのトレーニングメニューは、若手がついてこられないほどのハードさで知られている。しかし、大島が歩いてきた道を知っているから、後輩たちは歯を食いしばってついてくる。2人の目標は「45歳まで現役」。2000という数字も通過点でしかないということだ。