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江川卓でも桑田真澄でも斎藤佑樹でもない…あなたが選ぶ「夏の甲子園・史上最強ピッチャー」No.1は誰?《700人アンケート》
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKatsuro Okazawa/AFLO
posted2023/08/26 11:06
夏の甲子園「史上最強ピッチャー」は誰か? Number Webでアンケートを行った
「4/1生まれで、早生まれの高校1年生(同じ年の4/2以降に生まれた人はまだ中学3年生)で甲子園に行き、甲子園通算20勝もの成績を収めた人だから」(48歳・女性)
「恵まれているとはいえない体格でありながら投手としてスピード、変化球の精度(投げられる球種があるのに高校生レベルではカーブしか使わず)、制球力、スタミナと高いレベルで全てに優れた力をもち、かつ打撃、守備にも秀でていたまさに史上最強投手だと思います。また、『史上最強』という言葉が似合わないような顔つき、体格であるのも逆にいいと思っています」(50歳・男性)
1位 松坂大輔 292票
アンケート「あなたが選ぶ夏の甲子園“史上最強ピッチャー”」で栄えある1位に輝いたのは松坂大輔(横浜/神奈川)でした。
25年前の夏、延長17回250球を投げ抜いた準々決勝・PL学園との激闘、翌日は8回6点ビハインドから(テーピングを外して)リリーフ登板して逆転劇を呼び込んだ準決勝、そして59年ぶり史上2人目の「決勝でノーヒットノーラン」で決めた春夏連覇。松坂を主人公としたこれら“3部作”に日本列島が揺れました。
当時珍しかった150キロ台のストレートや鋭くエグるスライダーはもちろん、卒業後プロ1年目で最多勝を獲得したことからも高校レベルを超越していたといえる完成度、そしてマウンドに立てば流れが変わる圧倒的スター性――それらすべてを有す完全無欠のピッチャーこそ、松坂大輔でした。
「高校生と言うより歴史上の偉人のレベル。松坂がいたからこそ高校野球のステータスが一層高まったと思う。出場した試合それぞれにドラマがあった」(63歳・男性)
「高校時での完成度はダントツだと思います」(54歳・女性)
「準々決勝・PL学園との延長17回を一人で投げ抜き、準決勝の明徳義塾との試合では終盤まで完全に劣勢状態だったのを、自身がマウンドに上がり無得点に抑え、直後にサヨナラ勝ち。決勝の京都成章との試合ではノーヒットノーランを達成と、これから先、様々な記録を打ち立てるピッチャーが出現するとは思われるが、松坂大輔のような記録にも記憶にも残る史上最強ピッチャーは出現しないと断言できる」(44歳・男性)
「テーピングを外して、マウンドに立った姿を見て鳥肌が立ちました。私の子供もその後、幼稚園の時松坂みたいにジャイロボールを投げたいと言って、野球を始めました。私の心の中のヒーローです」(51歳・女性)
「文句無しのNo.1。『松坂世代』なる言葉をも生み出し、歴史に君臨するほどの活躍だった」(56歳・男性)
「仲間を大切にしていて、誰かが失策しても笑顔で返しているのを何回も見ました。頭が下がります」(61歳・女性)
「準々決勝の延長戦を投げ切る姿に感動して、初めて甲子園の試合を最初から最後まで席を立たずにテレビにくぎ付けになった試合でした。その翌日はデートの約束がありましたが、横浜高校の試合が見たくてドタキャン。少しケンカになりましたが、あの逆転劇を観られたので大満足でした。そのあとずっと松坂選手のことが頭から離れなくて大変でした(笑)」(47歳・女性)
ほかにも、板東英二(徳島商)、藤浪晋太郎(大阪桐蔭)も10票以上を集めました。100年を超える甲子園の歴史に燦然と輝く名投手たち。今後、どんな“最強ピッチャー”が甲子園に現れるのでしょうか。
〈徹底検証「『甲子園の優勝投手はプロで大成しない』は本当か?」編につづく〉