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「英語が堪能、ドイツ語のサッカー用語も」FW佐藤恵允22歳が“明治大→ブンデス加入”「Jクラブに危機感」有望な中・高校生の進路志向とは
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byDeFodi Images/Getty Images
posted2023/08/18 17:01
パリ世代日本代表でも中核としての期待がされる佐藤恵允(22歳)
例えば、ドイツのサッカー用語が次々と口をついて出てきた。
〈Gegen-pressing(ゲーゲンプレス)〉などのよく知られたドイツ語から、〈umschalten〉という、サッカーをするうえで大切な用語まで彼はスラスラと口にした。〈umschalten〉というのは「攻守の切り替えをする」という意味の言葉だ。今年2月に練習参加したときに覚えたもので、帰国後もドイツ語の勉強に励んでいるという。
「『1対1(デュエル)』や攻守の『切り替え』をドイツではすごく強調するじゃないですか? だから、そういう用語は覚えましたし、そこから派生してさらに覚えていこうかなと思っています」
「彼はきっとすぐに、なじむでしょうね」
そう話した佐藤は目を輝かせて、こう続けた。
「ドイツのサッカーって堅いイメージがあったんですけど、必ずしもそれだけではないみたいでした。練習参加したとき、(オレ・ヴェルナー)監督は立ち位置やポジショニングをすごく大切にされていたんですよね。そして、話をさせてもらっても、色々な国のサッカーから様々なことを吸収されていて、色々な戦術を知っているなという印象があったんです!」
若い指導者が次々と出てくるドイツにあって、現在のブンデスリーガ1部で最年少監督となるのが、35歳でブレーメンの指揮を執るヴェルナー監督だ。ブレーメンとは2026年6月30日までの長期契約を結んでいる、若き戦術家である。そんな監督との出会いも、佐藤を成長させてくれる要素になるのは間違いない――。
8月12日、佐藤はドイツへ向けて旅立った。関係者からは「彼はきっと、すぐにチームメイトと食事に行ったりして、なじむでしょうね」という明るい声が聞こえている。
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