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「ヨシダは特別な選手になる」米記者もホレる吉田正尚の“ユニークな打撃”と“愛され力”「腕は短いが無駄がない。アルトゥーべと共通点が多い」 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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photograph byGetty Images

posted2023/07/31 11:03

「ヨシダは特別な選手になる」米記者もホレる吉田正尚の“ユニークな打撃”と“愛され力”「腕は短いが無駄がない。アルトゥーべと共通点が多い」<Number Web> photograph by Getty Images

満塁ホームランを放ち、J・ターナーとポーズを決める吉田正尚(7月16日カブス戦)。レッドソックスの番記者は「特別な選手になる」と期待を寄せる

 吉田に関して個人的に最も印象的なのは、ストライクゾーンの異なる部分にしっかりと適応する能力です。腕は短いですが、コンパクトで無駄のないスイングを持っています。胴体を上手に動かし、バレルに巧みにボールを当てる非常にユニークなヒッティングスタイル。それは特異な才能であり、チームメイトのロブ・レフスナイダーは「アメリカの打者たちは吉田のスイングを何年もかけて研究することになるだろう」と話していました。どんな球種、コースにも対応できる吉田のバットスイングは他の選手たちからもそれだけ評価されているということです。

 本当にユニークな選手だと思うので、吉田(173cm)に似ている選手はいるかと問われたら答えに困ります。あえて言うなら、短躯でパワーも備えている選手ということで、ムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース/175cm)、ホセ・アルトゥーベ(ヒューストン・アストロズ/168cm)のような小柄な強打者が頭に浮かんできます。

 左右の違いはありますが、最も近いのはやはりアルトゥーベですかね。吉田の方がより辛抱強い打者であり、スイングスタイルもオリジナルだという大きな違いはありますが、“ストライクゾーンの多くの場所をカバーできるスイング”を持っているという点で吉田とアルトゥーベには共通点があるように思えます。

 アダム・ジョーンズが吉田を“日本のファン・ソト”と呼んでいたのは知っていますが、ソトの方がより純粋なホームラン打者です。吉田の方が打席内でアグレッシブでもあるので、やはりアルトゥーベの方が近いのではないでしょうか。

「レフトの守備」は大きな問題になっていない

 入団当初、吉田のベースランニング、外野守備には疑問が呈されていました。やはりスピードに欠けており、そのおかげで走力、守備力には限界が生まれているのは事実です。とはいえ、レフトの守備に関していえば、基本がしっかりしており、守備範囲のボールをミスをせずにしっかりと処理しています。送球も正確ですし、フェンウェイパークの独特の形状にも戸惑いはないように見えます。

 また、レッドソックスは吉田に負担がかかり過ぎないように、積極的にDHで起用しています。ジャレン・デュラン中堅手の成長もあって、守備のいいアダム・デュバル、デュランが左中間を固めるゲームが増えています。それらの要素をすべて含め、吉田の守備はここまで大きな問題にはなっていません。

【次ページ】 現地記者も認める“愛されっぷり”

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