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球体とリズムBACK NUMBER
マンC名将ペップ「“我々マリノス”は優勝できる」“お世辞抜きのJ王者評”が面白い…敗戦セルティック監督も「ファーストクラス」と賛辞
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph byEPA/JIJI PRESS
posted2023/07/29 17:00
打ち合いの末マンチェスター・シティに敗れたとはいえ、マリノスはJリーグ王者としての誇りを示したといっていい
「通常、何かを見くびる人というのは、ただそのことを知らなかったり、見たことがなかったりするものだ。でもW杯で日本が与えた衝撃により、今では多くの人が日本のフットボールについて語っている。たとえば、ミトマがどれほど良い選手かといったことを。今日の横浜にも、素晴らしいストライカーがいて、とてつもなく速いウイングがいた。カイル(・ウォーカー)であろうと、手を焼かされてしまうほどの。日本のフットボールのクオリティーとレベルに疑いの余地はない」
ペップはマリノスを「we」と呼んだ
さらにそのシーズン途中の横浜が今季のJ1で連覇を果たせるかと質問されると、当代随一の名将は、次のように太鼓判を押した──シティ・フットボールグループに属す横浜のことを、我々(we)と呼びながら。
「もちろん優勝できるさ。ヴィッセル神戸が我々を少しリードしているが、きっと可能だ。4年前はアンジェ(・ポステコグルー)監督が率いた横浜と対戦し、彼は今、トッテナムの監督になった。別の国や大陸では、常に新しいことを発見できるね」
迎えた側としても、プレシーズンマッチには新たな発見があるものだ。
グアルディオラ監督はこの試合、ハーフタイムにフィールドプレーヤーをすべて入れ替え、さらに後半途中にひとり投入し、昨季のチャンピオンズリーグ決勝で重傷を負ったケビン・デブライネと2人の控えGKを除く全選手を起用。アカデミー出身の筆頭格フィル・フォデンをはじめ、コール・パルマー、リコ・ルイス、セルヒオ・ゴメスら、昨季のファーストチームで活躍した若手に加え、ここで初めて名前を知った選手も何人かいた。
そのなかで、52番をつけたノルウェー出身の20歳、オスカー・ボブが目を引いた。近年、シティのアーリング・ハーランドや、アーセナルのマルティン・ウーデゴールというトップレベルの才能を輩出している北欧の国からは、テレビクルーも取材に来ており、彼らは最新の同胞の逸材について、グアルディオラ監督にコメントを求めていた。
「オスカーは昨季、シティのセカンドチームで信じられないほど素晴らしいプレーを見せた。ポジションも3つか4つはできる。期待の若者のひとりだ」
そしてハーランドについては、「プレシーズンの最初の試合で2得点できたのは、彼にとっても重要だ」と話した。
「今日のダイゼン・マエダは格別だった」
プレシーズンの初戦でハーランドより多くのゴールを挙げた選手が、セルティックの前田大然だ。