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“お祈り名MF”ビスマルク53歳、少しぽっちゃりしたけど…「イハラもカズも覚えてるよ」驚きエピソードを告白〈現地インタビュー〉
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byKazuaki Nishiyama
posted2023/07/02 11:00
ヴェルディ川崎で輝いた頃のビスマルク。今、何してる?
「セレソンのチームメイトで当時レバークーゼン(ドイツ)でプレーしていた右SBジョルジーニョから打診があり、僕自身はレバークーゼンへ移籍することで合意していた。ところが、バスコが法外な移籍金を要求したため、移籍の話が流れた。このことで僕はクラブから“干された”格好になり、チーム練習にすら参加させてもらえなかった。
1992年は普通にプレーできるようになったけれど、そろそろバスコを退団すべき時期が来たと感じていた」
ジーコ、アルシンドらがJ開幕でプレーしていて…
――1993年5月、Jリーグが開幕します。このニュースを、ブラジルからどう眺めていましたか?
「ジーコ、アルシンド、ペレイラ、トニーニョら僕が知っている選手たちが超満員のスタジアムで嬉々としてプレーしているのを見て、少し羨ましかった」
――そのJリーグ開幕からわずか2カ月半後、自分がその舞台に立つと思っていましたか?
「いや、そのときは夢にも思っていなかった」
ブラジル代表にも選出されて日本代表戦でゴールを奪い、W杯メンバーにまで上り詰めたビスマルク。そんな彼が「夢にも思っていなかった」という日本に新天地を求める決断に至るまでに、どんな経緯があったのだろうか。
<#2につづく>
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