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「翔平はバットがボールを噛む」大谷翔平は20歳から超人的!「アイツの本当のパワーだ」プホルス師匠の見立てとは…日米200本塁打に至るまで
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byNanae Suzuki
posted2023/06/25 17:00
日米通算200本塁打を達成するなど、大谷翔平のバットが止まらない
2007年に首位打者、通算15度のシーズン2ケタ本塁打にキャリア通算261本塁打を放ち、チャンス時の応援団の「稲葉ジャンプ」で愛された強打者もまた、大谷のポテンシャルに驚かされた1人である。
「キャンプのとき、翔平は僕らの半分もバット振ってないと思うよ。それでも逆方向に、あんなに簡単に入れちゃうんだもんね」
投手との二刀流のため、打撃練習の時間は通常の打者より限られるだろうに……。この言葉を口にしたのは大谷がまだ20歳であることを踏まえれば、一流選手から見ても“特異な才能”だったことが分かる。加えて稲葉は、シーズン中の大谷の過ごし方についても感心していたという。
「DHって守らないから、ずっとバッティングのことを考えがち。でも、それだと疲れちゃう。だから、あれぐらいでちょうどいい。そういうのって、普通、いろんな経験を積んでわかるものなんですけどね。それを最初からできちゃうのが彼のすごいところ」
広角に使うことがショウヘイの本当のパワー
<名言3>
引っ張る時は引っ張ればいいが、広角に使うことがアイツの本当のパワーなんだ。
(アルバート・プホルス/Number1035号 2021年9月9日発売)
◇解説◇
大谷のホームランは、引っ張っても逆方向でも、さらにセンター方向にも凄まじい飛距離でスタンドに突き刺さっていく。
その力はメジャー殿堂入り間違いなしと言われている名スラッガーも認めている。それは大谷がエンゼルス1年目にチームメートとしてともに戦ったプホルスだ。
プホルスの放った703本塁打はバリー・ボンズ(762本)、ハンク・アーロン(755本)、ベーブ・ルース(714本)に続く史上4位。現役ラストシーズンとなった42歳の2022年にもシーズン24本塁打を放つなど、「超」のつくほどのレジェンドも認めている。そんなプホルスは2021年のオールスターゲームで大谷がホームランダービーに出場した際、携帯電話をかけてこんなふうに話したそうだ。