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「クボはタレントはあるが…」“辛口のマドリー番”を見返す久保建英8ゴール目!“2つのレアル”でのガチ評価「シルバの存在は財産」
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byMutsu Kawamori
posted2023/05/03 17:01
レアル・マドリー戦で決勝ゴールを決めた久保建英。ラ・レアルでの存在感は日に日に高まる
カディスとの開幕戦でいきなり移籍後初ゴールを決めるなど、ケガで出遅れた背番号10オヤルサバルの穴を埋める以上の大活躍を見せた。チームを束ねるイマノル監督も、当初からこのように評価していた。
「私が一番気に入ったのは運動量の豊富さ(献身的なプレー)だ。 彼は我々と共に活動するようになった初日から、このような姿勢を見せてきた」
チーム内部だけでなく、識者からも称賛の声が上がる。サン・セバスティアン在住のイギリス人であるボール氏も「久保がソシエダに加わり、いきなり順調なスタートを切ったのは嬉しい驚きだった」と記したほどだ。 さらにボール氏が評価していたのは、ゴール前にも顔を出せるプレーメーカーぶりだった。
「セスク・ファブレガスなどを連想してもらうのが手っ取り早いかもしれないが、久保はまさにバルサのカンテラ時代の先輩と同じように、ピンポイントのラストパスを出せるだけでなく、必要とあればカディス戦のように自らゴールを奪うことができる」
久保は自身と同じバルサの下部組織出身で、アーセナルの司令塔として活躍したセスクにたとえられた。久保は今シーズン公式戦(リーガ、国王杯、ヨーロッパリーグ)ここまで「7アシスト」を記録している。鮮やかなラストパスもまた、魅力である。
短期的にも長期的にも、シルバの理想的な後継者
<証言3>
シルバほどの才能と経験、勝者のメンタリティーを持つ選手のそばで日々トレーニングできることは、クボの成長につながる財産となる。
(ロベルト・ラマホ/ディアリオ・アス/NumberWeb 2022年8月21日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/854300
◇解説◇
上位争いを繰り広げるソシエダ。久保、ミケル・メリーノ、ブライス・メンデスらテクニカルなレフティーが多く並ぶ中でも、円熟の輝きを見せるのがダビド・シルバだ。マドリー戦でも的確な“止める・蹴る”と状況判断でラ・レアルの攻撃を促進していた名手が、久保にとって大きな存在であることは間違いない。
そんな中で、AS紙のソシエダ番記者であるラマホ氏は開幕前に「ラ・レアルの目的は明確だ。タケ・クボを『新たなマルティン・ウーデゴール』にすることである」と、マドリーで若き日に不遇をかこちながらもソシエダで復調し、現在アーセナルで不動のプレーメーカーとして活躍するウーデゴールの名前を引き合いに出した。
さらに、シルバとの関係性についてもこう評している。