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「オータニを見るのが待ちきれない。僕はヤンキースファンだけど」大谷翔平が“ニューヨークを魅了した日”「二刀流をエリートレベルで…」 

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photograph byDaniel Shirey/Getty Images

posted2023/04/19 17:02

「オータニを見るのが待ちきれない。僕はヤンキースファンだけど」大谷翔平が“ニューヨークを魅了した日”「二刀流をエリートレベルで…」<Number Web> photograph by Daniel Shirey/Getty Images

大谷翔平はヤンキースタジアムで鮮やかな4号2ラン本塁打を放った

 近年のメジャーで屈指の剛腕エースとして知られるが、球宴前日のメディア会見で、ヤンキースのエースが、こんな風に大谷について熱弁したのだという。

「僕らは投手だけや、野手だけで野球を始めない。皆、両方か、複数ポジションでプレーしたい。例えば、左投手だったとしても遊撃手でプレーするとか、単純に、投手であろうが、打者であろうが、夢は実現できる。ある子供は、全てやりたいと思うだろう。大谷はそれをエリートレベルでやっている」

「彼に刺激を受け、次世代の選手が大きな夢を持ち続けて欲しい」

 そんなコールを大谷が打ち砕いたのは、2022年8月のヤンキースとの3連戦でのこと。「大谷vsジャッジ」のMVP対決ムードが大きくなる中でお互いがホームランを叩き込む名勝負となったが、3戦目の2点ビハインドの6回に迎えた一、二塁のチャンスで、大谷はコールの98マイル(約158km)を強振し、決勝点となる逆転3ラン本塁打を放った。この一撃は日本選手初となる「メジャーで2年連続30号」のおまけつきだった。

田中将大がメジャー1年目の大谷と対戦した日

<名言2>
やはり簡単に抑えられるバッターではない。
(田中将大/NumberWeb 2018年5月28日配信)

https://number.bunshun.jp/articles/-/830902

◇解説◇
 大谷は今季、藤浪晋太郎(アスレチックス)や菊池雄星(ブルージェイズ)といった日本人投手と対戦している。では初めてメジャーの舞台で戦った日本人投手は? ……というと、2018年当時ヤンキースに所属していた田中だった。

 大谷vs田中が実現したのは2018年5月27日。大谷はメジャー1年目ながら開幕直後に3試合連続ホームランを放ち、投手としても100マイル(約161キロ)のストレートを投げ込む活躍で、4月の「ルーキーオブザマンス」を受賞した。その勢いに乗ったままヤンキースタジアムに乗り込んで「4番DH」を任され、田中との勝負に挑んだ。

 結果は第1打席から空振り三振、四球、空振り三振。当時メジャー通算57勝を挙げていた田中の経験値が上回った。実は2013年、日本ハム時代の大谷は楽天に在籍していた田中――この年は24勝0敗1Sというとてつもない成績を残した――と対戦しているのだが、11打数無安打、6三振2四死球に抑えられており、メジャー初対戦でも田中に軍配が上がった。

 それでも田中は大谷をリスペクトしつつ、このようにも言葉を続けていた。

【次ページ】 少年ファン「オータニはメジャーの歴史に…」

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