酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
「大谷翔平とトラウト、野球やりたい感全開だな」「佐々木朗希もダルも順調そう」WBC侍シーズン序盤を点検「源田壮亮と山川穂高は…」
posted2023/04/11 11:03
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Naoya Sanuki
NPBのペナントレースが開幕して10日あまり。筆者は数試合観戦したが、どの試合もたくさんお客が入っていた。驚いたのは横浜スタジアム、WBCの優勝トロフィーを巡回展示していたが長打の列ができていた。4月7日は雨天中止になったのだが、トロフィーを見るためだけに15時頃からお客が並んでいたのだ。
WBCの「余熱」はずっと残っている。観客動員が好調なのもその影響だろう。代表選手たちも所属するチームに戻ったが、「2023WBC日本代表」は、あたかも「特別の称号」であるかのように称えられている。
では――復帰したWBC戦士たちはどんな「開幕スタート」を切ったのだろうか?
先発:ダル、大谷、朗希…それぞれが好投を見せる
〈先発投手〉※以下の成績はすべて日本時間4月10日時点
ダルビッシュ有(パドレス)1試0勝0敗5回3振 率1.80
戸郷翔征(巨人)1試1勝0敗6回5振 率0.00
佐々木朗希(ロッテ)1試1勝0敗6回11振 率0.00
大谷翔平(エンゼルス)2試1勝0敗12回18振 率0.75
伊藤大海(日本ハム)1試0勝0敗5回4振 率0.00
山本由伸(オリックス)1試1勝0敗6回6振 率0.00
今永昇太(DeNA)1試0勝0敗5回4振 率0.00※イースタンリーグ
髙橋宏斗(中日)1試1勝0敗6回8振 率1.50
宮城大弥(オリックス)1試1勝0敗6回7振 率0.00
高橋奎二(ヤクルト)1試1勝0敗5回4振 率0.00
WBC中は寒かったこともあり調子が上がらなかったダルビッシュも順調なシーズンスタートを見せている。大谷翔平はMLB復帰後オープン戦にも登板したうえで開幕投手も務め、早くも2度目のローテーションでも投げた。ピッチクロックの影響で制球に苦しんでいるが、それでも12回を投げて自責点1。ちょっと信じられない成績だ。
NPBの先発投手も概ね順調。佐々木朗希は4月6日、本拠地での日本ハム戦で立ち上がりに164km/hの速球を記録した。この中でDeNAの今永昇太は調整不足で出遅れたが4月5日にはイースタン・リーグで投げて5回無失点。今週には先発のマウンドに復帰しそうだ。
リリーフ:全員が勝ちパターンの中で奮投中
〈救援投手〉
松井裕樹(楽天)3試0勝0敗3S0H3回4振 率0.00
大勢(巨人)1試0勝0敗1S0H1回1振 率0.00
栗林良吏(広島)4試0勝1敗3S0H4回6振 率4.50
湯浅京己(阪神)5試0勝0敗3S2H5回5振 率0.00
宇田川優希(オリックス)3試0勝0敗0S2H2.1回1振 率3.86
山﨑颯一郎(オリックス)3試0勝0敗0S1H3回0振 率0.00
わき腹の痛みでWBCの戦線を離脱した広島の栗林はオープン戦の最終戦で投げた。筆者は現地にいたがマツダスタジアムにひときわ大きな拍手が起こった。栗林はシーズン初登板となった4月4日の阪神で失点し負け投手となったが以後2セーブと意地を見せている。WBCに追加招聘されて、登板の機会がなかったオリックスの山﨑はセットアッパーとして早くも3試合に投げている。
WBCでは1試合に投げただけの楽天、松井は早くも3セーブ。巨人の大勢の初登板は4月2日の中日戦になったが、1回12球で無失点。今季からクローザーになった阪神の湯浅も3セーブ2ホールドと早くもエンジン全開だ。