100回大会で学生連合は結成しない…古川の思いは

　またしても“次回こそ”の思いをいっそう強くするところだが……。2024年の第100回箱根駅伝では連合チームが結成されないことが、99回大会の前にすでに発表されている。

「最初その知らせを聞いた時は、予選会が全国の大学に開かれるから“全日本学生連合”が結成される余地はあるんだろうと思って、希望は捨てていませんでした。でも、箱根が終わってから関東学連に問い合わせをしたら、どうやらそういうわけではないらしい……」

　現状では、古川の博士課程3年目の箱根駅伝挑戦は絶たれたというわけだ（もちろんチームで通過すれば本選に出られるが、現実的ではない）。

　かといって、古川は箱根駅伝を諦めたわけではない。決定を覆すことはできないか、今もその方策を探っている。

「全日本連合を作ってもらえるチャンスは本当にないのか、とか、どうやったら作ってもらえるか、とか、いろいろと思考が巡っていますし、一緒に動いてくれる人たちもいます。4年目まで研究を続ければ、今回ダメでも、101回大会を目指すという選択肢もあるんですけどね……。できれば、3年で修了したいですね」

一度は諦めた夢だからこそ

　一度は諦めた夢だからこそ、そう簡単に諦めるわけにはいかない。可能性が少しでもあるのなら、その夢を叶えるために古川は模索し続ける。

「たぶん高校を卒業してストレートで箱根を走っていても、ストーリーとしてはそこまで面白くはなかった。結果的に面白い蓄えができたかなと思っています」

　史上初の東大大学院生の箱根ランナーとして、100年超の箱根駅伝の歴史に名前を残せるか、古川の行く末に着目し続けたい。

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箱根駅伝を目指す東大院生の“高学歴ランナー”…古川大晃が語る、“異色のキャリア”はなぜ生まれた？「箱根出場校からも勧誘を受けましたが…」

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