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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「どう思いますか、逆に」上田綺世24歳は“森保ジャパンのFW序列”に何を思うのか? ベルギーでゴール量産も「クラブと代表は別」
posted2023/04/01 17:03
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph by
Kiichi Matsumoto/JMPA
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「ウルグアイやコロンビア相手にも、収めるところや抜け出しはやれる。昔に比べて今、自信を持ってプレーできているという実感があるからこそ、あれを決めるか決めないかで雲泥の差だと思うので。そういうところを決められるようにならないといけない」
3月28日のコロンビア戦。後半からピッチに立ち、打点の高いヘディングシュートで2度のチャンスを作りながらも、ゴールを決められなかった上田綺世は、強い覚悟をにじませながらそう話した。
「不完全燃焼で終わった」カタールの借りを返すために
法政大学時代から「東京五輪世代のエース候補」と期待されながら、2021年の五輪本番は怪我の影響で出遅れた。先発は1試合のみでノーゴール。昨年のワールドカップカタール大会でも出場機会はコスタリカ戦の前半のみで、無得点に終わっている。
「これから3年間ワールドカップのためにプレーするわけじゃないですけど、(カタール大会は)不完全燃焼で終わった部分も多かった。それを取り返せるのはワールドカップだと思うので、その舞台に対するモチベーション、意識はあります」
カタール大会前にベルギー1部セルクル・ブルージュへ移籍した上田は、ここまでリーグ戦30試合に出場し14得点をマーク。得点ランキングはトップと2点差の4位タイ、2023年に入って以降は12試合で7得点と、現地での評価は日に日に高まっている。
そんななかでスタートした第2次森保ジャパンだったが、3月24日のウルグアイ戦で先発出場したのは、カタールでゴールを決めた浅野拓磨だった。
後半、1-0とリードを許した状況で浅野に代わってピッチに立った上田は、すぐに持ち味を発揮する。65分、右サイドを駆け上がった伊東純也からのパスを、相手DFを背負いながらキープ。上田からのリターンを受けた伊東がペナルティエリア内で倒され、VARで取り消されたものの「あわやPKか」という場面を演出した。さらに75分には、伊東からのクロスボールに対して相手DFを引きつけながらニアサイドに流れる。ぽっかりと空いた中央のスペースへ走りこんだ西村拓真が、同点ゴールを決めた。