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渋野日向子の変化にビックリ?「こんな短期間で…」現地レポーターが“楽しみ”と語る1打とは? 超マイペース古江彩佳は「2勝目も近い」
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byGetty Images
posted2023/03/30 06:01
LPGAドライブオン選手権で今季初のトップ10入りを果たした渋野日向子
「今大会のコースはロングヒッターに有利。笹生選手が2日目2番パー5でアルバトロスを達成したように、ロングヒッターは4つのパー5で2オンが狙えるコースでした。それでも古江選手は、飛ばし屋たちに惑わされることなく、自分の出来ることに徹していました。
最終日18番パー5、絶対にバーディーが欲しい場面でも無理にピンを狙わず、グリーンの右サイドに乗せた。3打目、22mの長いイーグルパットは惜しくも外れるも、堅実にバーディーパットを沈めました。自分のゴルフをしっかり把握し、一打ごとに冷静に対応できるから初見のコースでも実力を発揮できるんだと思います」
自分で考えてゴルフをする。その姿勢を崩さす、米ルーキーイヤーだった昨季からヤーデージブックにはコースの知見を書き溜めてきた。今大会は初めてラウンドするコースだったが、今後は昨年の経験も活かせる試合が続く。そう遠くないうちにツアー2勝目の吉報が届いても全く不思議ではなさそうだ。
渋野は今季初のトップ10入り
古江と同期である渋野は16アンダーの7位タイでフィニッシュ。今季初のトップ10入りを果たした。
渋野はこのオフ、2020年末まで指導を受けていた青木翔コーチのもとに戻り、右方向に飛んでしまうシャンクを克服すべくスイングの修正に取り組んできた。
「昨年よりトップの位置を高くすることを意識し、クラブを縦に振っています。そうすることで、しっかりと上からボールを捉えることができ、前よりスピンが利いていますし、強い球が打てています」(片平)
また新たなスイングを活かすため道具も新調した。アイアンはより高くスピンをかけられるシャフトへ、ドライバーのヘッドはよりランを意識したものに変更した。
ただ2月下旬の「ホンダLPGAタイランド」では、右方向へ大きくそらしたり、理想のスイングができずフィニッシュで手を放すなど、まだ試行錯誤の最中にいる印象だった。
「(ホンダLPGAタイランドは)渋野選手にとって今季初戦だったので、オフでやったことを探りながら試していたように感じました。試合中もシャドースイングを繰り返すなど、戦う準備は整っていなかったと思います」
今大会も初日は2オーバー、126位タイとかなり出遅れた。しかし、片平はその様子を楽観的に見つめていた。