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大谷翔平の“マンガを超越した怪物ぶり”がわかる「16番」の物語…打撃の神様・川上哲治は“投手の夢”を星飛雄馬に託した?
text by
高木圭介Keisuke Takagi
photograph byNanae Suzuki
posted2023/03/29 06:01
WBC世界一に貢献した大谷翔平。大きな背中に映える「16番」は、少年たちの憧れの番号になっただろうか
現実世界で巨人軍監督に就任(61年)から4年後に16番を永久欠番とし、65(昭和40)年シーズンより77番を背負うことになった川上に対しては、ついつい中国の故事とか、占星術から割り出したとか、もっともらしい重たくも深い理由を期待したいところだが、実際には当時、日本国内でも大人気だった米国産探偵ドラマ『サンセット77』の大ファンだったから……という、なんともミーハーな理由だったりする。子どもか!
ちなみに、そんな川上監督はV10を逸して監督を退いた74年秋でさえ、まだ54歳だったことに驚かされる。つまり今回、侍ジャパンを率いていた栗山英樹監督(61歳)や吉井理人コーチ(57歳)よりも、かなり若かったのだ。
WBCで大活躍した「大谷=16番」というイメージは、エンゼルスの背番号17・大谷自身の活躍によって、近日中には上書き消去されることだろう。となると、まだまだしばらく16番のイメージは川上哲治、星飛雄馬、野茂英雄の三巨頭時代が続くということだろうか?
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