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珍名馬で話題…『進撃の巨人』を愛する“オニャンコポン”の馬主が明かす、名前に込めた“本当の意味”「お気に入りのキャラクターです」

posted2022/02/04 17:02

 
珍名馬で話題…『進撃の巨人』を愛する“オニャンコポン”の馬主が明かす、名前に込めた“本当の意味”「お気に入りのキャラクターです」<Number Web> photograph by Photostud

2022年1月16日の京成杯を制したオニャンコポン

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曹宇鉉

曹宇鉉Uhyon Cho

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 去る1月16日、あるサラブレッドの名前がネット上をにぎわせた。

 同日に中山競馬場で行われた京成杯を制したオニャンコポン(牡3、美浦・小島茂之厩舎)だ。11着に終わったホープフルステークスからの巻き返しや、父エイシンフラッシュとの親子制覇というストーリー以上に注目を集めたのは、愛らしい猫を連想させるその個性的な馬名だった。

 さらに同名のキャラクターが登場する大ヒット作品『進撃の巨人』のファンの間でも、オニャンコポンの活躍は話題に。“珍名馬”としてさまざまなニュースにも取り上げられた結果、重賞を初めて勝ったばかりの身でありながら、GI馬に匹敵するような知名度を得るに至ったのだった。

◆◆◆

馬主の田原氏は「『進撃の巨人』を愛読している」

 馬主の田原邦男氏は、そもそも“珍名”のつもりで「オニャンコポン」と命名したわけではないと語る。

「秋華賞を勝たせてもらったブラックエンブレムを含め、今まで所有してきた馬は横文字の言葉に由来する馬名がほとんどでした。日本語に由来した馬名をつけると、不思議と“珍名馬”だと言われやすい風潮もありますから。でも日本の生産馬で、日本で調教をしていて、日本で走らせるのなら、やはり日本語的な名前のほうがいいんじゃないか、ということは常々考えていて……。奇をてらう意識ではなく、シンプルに多くの人に親しまれるような馬名をつけてみよう、と思ったんです」

 愛読している『進撃の巨人』を通じて、オニャンコポンという言葉は以前から耳にしていたという田原氏。もともと同作品のなかでも、オニャンコポンはお気に入りのキャラクターだったと明かす。

「彼は主役というわけではありませんけど、『いろんな奴がいた方が面白い』というセリフにもあるように、多様性を大切にする価値観を持っているところが素晴らしい。今の時代に即した考え方ですし、作中での役どころも好きですね」

「かわいらしい響きも命名の大きな理由」

 その名前の響きが気になって調べていくと、西アフリカの言語(アカン語)で「天空神」や「創造神」、「偉大な者」という意味を持つことを知った。

「もちろんそれだけではなくて、かわいらしい響きも命名の大きな理由です。オニャンコポンがクラシック世代になる2022年は寅年ですし、2が続く『にゃんにゃんにゃん』の年でもある。おかげさまで、猫好きの方にも気に入っていただけたようです(笑)。また私の所有馬はゲートがよくない馬が多かったので、スタートを『ポン』と切ってくれるように、という願いも込められています」

【次ページ】 オニャンコポンは馬主引退をかけた“最後の一頭”だった

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