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侍ジャパン“最大の敵”はマイアミの異様な空気感? WBC決戦の地ローンデポ・パークの支配人が明かす“パーティタウン計画”
text by
杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byGetty Images
posted2023/03/20 18:14
“ラテンの3強”が顔を揃えたプールDの1次ラウンドから異様な盛り上がりを見せていたローンデポ・パーク。彼らが大会を去った後も“お祭りムード”は変わらなそうだ
18日のアメリカ対ベネズエラ戦中、音量計測アプリ「デシベルX」でノイズを測定したスポーツニッポンの柳原直之記者によると、ベネズエラが逆転した5回裏にこの日最大110.2デシベルを計測したという。これは「ヘリコプターの近く」に例えられるほどの大音量。19日の選抜甲子園アルプス席で同じアプリにて計測された最大107.2デシベルを上回ったのだとか。
こういった数字からも、WBC期間中のローンデポ・パークが尋常ではない雰囲気になっていることが伝わってくるはずだ。
もちろん騒がしければいいというものではないが、選手をはじめとする現場の人間のWBCへの感想は総じてポジティブだ。主催者の目論み通りに祝祭の雰囲気が生まれたことに関し、メキシコのベンジー・ヒル監督は「最高だよ。この大会に関して批判的な人は馬鹿げている」と目を輝かせて述べていた。実際に今大会中、マイアミでプレーした選手、ファン、関係者はWBCの興奮を簡単には忘れないはずである。
過去のWBCは舞台を移していたが…
過去のWBCは1次ラウンドはマイアミをはじめとするフロリダの地でも行ったものの、準決勝・決勝はロサンジェルス、サンフランシスコ、サンディエゴといった西海岸に舞台を移すのが恒例だった。それと同時にテンションがややクールダウンする印象があったが、第5回では初めて準決勝、決勝も“パーティタウン”のマイアミでの開催に変更されたのは大きかった。
ドミニカ、プエルトリコ、ベネズエラというカリブの3強が敗退した後ですらも、会場の盛り上がり的に、この開催地がベストであるという事実に変わりはないはずである。