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英国サポーターの間で“三笘薫Tシャツ”が売れている「ミトマがブライトンにいて幸運だよ」デゼルビ監督が珍しく“キレた”日に三笘が反省したこと
posted2023/03/14 20:10
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by
AFLO
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三笘本人が語った「自分たちのミス」
「こういう試合は何度もしているので、教訓を生かしきれていないのは残念です。すごく強度の高い試合でしたけど、決め切れるチャンスがある中でいつものような試合をしてしまった。自分たちの課題が出たかなと思います」
ブライトンの三笘薫は試合後、静かにそうつぶやいた。
3月11日に敵地で行われたリーズ戦。ブライトンは試合を優位に進めながら、2−2のドローで終えた。ブライトンのボール保持率は62%。前半に1点、後半にも1点を奪ってリードしたが、得点する度に同点に追いつかれ、引き分けで試合終了のホイッスルを聞いた。悔しさの大きかったリーズ戦について、三笘は言葉を続ける。
「毎回こういう試合をしていますし、コーナーのところでもっともっと集中しないといけなかった。あのようなオープンな展開をしてしまったのは、自分たちのミス。それは仕方がないというか、自分たちの責任かなと思います。
リーズはカウンターもあるし、後ろからもパスを繋いできます。下位にいるようなチームではないと思います。ホームの圧もありましたし、もっと自分たちの時間をうまく使いながら、リスク管理をしながらやらないといけなかった。
2点目取った後に、もう1点取らないといけないというか。慌てたところもありました。チームとして考えを統一できなかった感じです」
悔やまれるのは、相手の息の根を止める追加点を奪えなかったことに尽きる。前半にも後半にもリードを広げる決定的なチャンスがありながら、どれもこれもモノにできなかった。
そして三笘の言う、コーナーキックからの失点(※リーズの2点目)。相手のCK時に別のボールがスタンドからピッチに投げ込まれたことに気を取られ、ブライトンの選手たちは完全に足を止めてしまった。気がつけば、ショートコーナーからリーズのジャック・ハリソンに同点弾を決められた。
珍しく“キレた”デゼルビ監督
苛立ちの表情を見せていたのは、ブライトンを率いるロベルト・デゼルビ監督も一緒だ。
2−2で迎えた試合終盤、DFルイス・ダンクがロングシュートを大きく外すと、イタリア人指揮官は「その位置からシュートを決めたことがあるのか!?」と言わんばかりに怒りのジェスチャーを見せた。珍しく周囲の物にも当たり散らしていたが、ダンクの無謀なシュートが不満というより、攻勢を勝利に結び付けられない自軍のパフォーマンスにフラストレーションを溜め込んでいるようだった。