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WBC投手コーチ兼ロッテ監督、吉井理人57歳はどんな“働き方”をしている?「朝からロッテコーチ陣とオンライン会議」「深夜に映像チェック…」
text by
鎌田直秀(日刊スポーツ)Naohide Kamada
photograph byNaoya Sanuki
posted2023/03/16 11:02
自称“白髪のオッサン”57歳。ロッテで佐々木朗希、日本ハムで大谷翔平、ダルビッシュを指導した名伯楽は今年からロッテ監督に就任
侍コーチの打診には「一晩考えたんですけれど…」
侍ジャパン栗山英樹監督にとっても、日本ハム投手コーチ時代にダルビッシュ有投手(現パドレス)、大谷翔平投手(現エンゼルス)らを育て、現在は佐々木朗希投手を間近で見てきた手腕の存在は貴重だ。それも理解している状況下で、昨年10月のシーズン終了時にロッテ井口資仁前監督が退任発表後すぐに監督就任のオファーを受けた。
「一晩考えたんですけれど、この世界にいる以上、監督はみんなやりたいと思っていることなので、断る理由はなかった。本当に良い機会をいただきました」
「(侍ジャパンも)しっかり最後までやれ」
シーズン開幕前の大事な時期に監督不在期間が出来てしまうロッテ。ただ球団からは強い覚悟をもって背中を押され、「球団の方に『(侍ジャパンも)しっかり最後までやれ』と言われているので、やろうと思います」と決意した。
不在期間を補う準備も早かった。昨年10月7日に就任が正式発表された翌8日にはロッテの本拠地ZOZOマリンスタジアムを訪れ、監督業務をみずからスタートさせた。自主トレなどを行っている選手、スタッフと多くのコミュニケーションを図る時間をつくる気持ちの表れだった。同10日から宮崎での秋季フェニックス・リーグを視察するだけでなく、ベンチ入りすることも懇願し、実行した。
「監督見習いみたいなもんなんで、どんな感じなのかなというものを体験したいなと。自分が全体を見るのに慣れたい」
12日12時12分12秒にテレパシーを送りました
表向きは自分のためだが、自身のことをあまり知らない若手選手たちへの“自己紹介”の狙いもあった。
盛り上げ方、伝え方、関わり方なども吉井流全開だ。