小野　ただ2組とも2年連続出場ではなくて、間がちょっと空いてますよね。マヂラブさんが3年で、ウエストランドさんは2年。

野澤　だから、大変だなとは思いますよね。

小野　でも、そこまであきらめなかったら、獲れる可能性もあるわけじゃないですか。あの日、僕はキュウのぴろと一緒にタクシーで帰ったんです。キュウにとってウエストランドさんは事務所の先輩で、今回、初出場でそのウエストランドさんの初出場時と同じ9位だったんです。で、僕らの初出場も、事務所の先輩であるマヂラブさんの初出場時と同じ10位だった。だから、それぞれに偉大な先輩の背中を追いかけたいし、そういう先輩が身近にいてよかったな、という話をしました。

「松本さんはそんな簡単に会える人じゃないんですよ」

――でも、不思議なもので、2020年のウエストランドの9位だったネタを見直したら、以前にも増して、めちゃめちゃおもしろく感じられたんですよね。

野澤　それはあると思います。結局、知られているか知られていないかというところですよね。

小野　井口さんはテレビとかに出ているうちに、おもしろい人というニン（キャラクター）が定着したというのもあると思います。

――キュウのときも思いましたけど、ダイヤモンドの場合も、初めて見る芸人さんが、初めて見るようなネタをやったから、お客さんもびっくりしちゃったんですかね。

野澤　なんか知らないヤツらが出てきて、よくわかんないことをやっているなというのはあったと思います。ただ、そこは難しいですよね。それがいい方向に転ぶこともあるでしょうし。初めてだけに、それが新鮮に感じられることもあるので。

――講評のところでやり合いをした松本さんとは、M-1の後、テレビなどで共演する機会はあったのですか。

野澤　ないです。また、いつか会えればいいですね。

――2019年決勝で、松本さんに「最悪や」と噛みついたニューヨークも、大会の3カ月後に話を聞いた当時は、まだ松本さんには会えていないと話していましたね。

小野　ニューヨークでも、そうなんですね。

野澤　なかなか最下位だと会えないですね。松本さんはそんな簡単に会える人じゃないんですよ。

＜#1、#2から続く＞

（写真＝橋本篤）