2022年M-1・全員インタビューBACK NUMBER
M-1最下位、ダイヤモンドが真相を告白「ウケなさ過ぎて…“怖さ”も感じました」ネタの途中で焦った「ああ、無理だ。もう最下位だな…」
posted2023/03/12 17:02
text by
中村計Kei Nakamura
photograph by
Atsushi Hashimoto
「こんな窮屈な時代でもテクニックとキャラクターさえあれば、毒舌漫才も受け入れられるって夢を感じた」。ウエストランドの優勝で幕を閉じた2022年のM-1。審査員の松本人志は最後にこんな言葉を残した。
結成5年で初めて決勝に進出したダイヤモンドのインタビュー。「こんなにウケないかと…」616点でM-1最下位になった2人が明かす、あのネタの途中で感じた“怖さ”とは。【全3回の1回目/#2、#3へ】
結成5年で初めて決勝に進出したダイヤモンドのインタビュー。「こんなにウケないかと…」616点でM-1最下位になった2人が明かす、あのネタの途中で感じた“怖さ”とは。【全3回の1回目/#2、#3へ】
◆◆◆
「こんなにウケないかと…」
――今大会、何度も聞いた話なのですが、M-1では4組以上、ウケが続くことはないと。ダイヤモンドの出番は4番手のロングコートダディ、5番手のさや香、6番手の男性ブランコが軒並みウケた後、7番手でした。そういう心配はあったのですか。
小野 僕も盛り上がりが続くのは3組までだと思っていました。なので、男性ブランコもウケたときは、次に引かれたらまずいな、と。お客さんも緊張してるんで、爆発が続くと、どこかで休みたくなるんでしょうね。
――ダイヤモンドの出番のとき、お客さんはなぜか最初から聞き入っていましたよね。
野澤 急にみんな静かになって。なんでですかね。
小野 4、5、6と高得点が続いて、審査員の方々も今年も盛り上がってよかったな、というのがあったと思うんです。お客さんの中にも同じような安堵感があったんじゃないですかね。確か、僕らの出番前、CMが入りましたよね。
――いや、男性ブランコ、ダイヤモンドと続いて、そのあとがCMでしたね。
小野 そうか。僕らの後か。とにかく、客席がいったん落ち着いたというか、満足感みたいなものが漂っていたんです。なので、いいボケを言っても、それをフリとしか捉えられていなかった。最初の方は、フリというのもわかっていない感じでしたね。
野澤 こんなにウケないかと思いましたね。ボケも多くて、そんなに大スベリしたことのないネタだったので。
ネタの途中で「ああ、無理だ。もう最下位だな」
――M-1は、ときどきありますよね。エアポケットにはまってしまうことが。
小野 本当にエアポケットでしたね。