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大谷敬遠→村上勝負の屈辱…それでも村上宗隆を侍ジャパンの4番で使い続けるのか? WBC韓国戦、快勝の裏で迫られる栗山監督の重い決断 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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posted2023/03/11 17:25

大谷敬遠→村上勝負の屈辱…それでも村上宗隆を侍ジャパンの4番で使い続けるのか? WBC韓国戦、快勝の裏で迫られる栗山監督の重い決断<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

WBC1次ラウンドでは2試合ノーヒットの村上宗隆。侍ジャパン4番を託された主砲の今後の処遇は…

「日々試行錯誤で今日も第1打席は良かったんですけど、第2打席、第3打席ではまた違う感覚で(ボールを)見たりとか、色々なことをしながらやっている段階。結果が出たということでは(第1打席の)、あの打ち方が一番いいのかなと自分自身では思っています」

 これくらいの打者だと、スランプに喘いでも1本の本塁打や1本のヒットで自分本来の感覚が呼び戻されて、そこから不振を脱出することは多い。だが、このときの村上の言葉は、要するに一発は出たが、そこで自分なりの感覚をつかめた実感がなかったということなのだ。だから次の打席でも、まだ立ち方やボールの待ち方を変えて納得のいくものを模索し続けていた。

 その状態が本大会が始まったいまもまだ、続いているということなのである。

村上をこのまま4番で使い続けるのか?

 問題はこのまま村上を4番で使い続けるのか、それともオリックス戦で試した吉田を4番に据えて村上の打順を下げるのか、あるいは一気に先発メンバーから外して、新しい打線を組むのかということだ。

「考え方としては楽な打順にして結果を出させるという方法もあると思いますけど、彼の場合はいまの打順で結果を出してこそ、日本を代表するバッターだと評価されるはず」

 こう語るのは吉村禎章打撃コーチだ。

 栗山監督は一貫して村上を4番に据えた打線の編成を考えてきた。大谷やヌートバーは状況によって何番を打たせるかは流動的で、実際問題として大谷も当初の2番構想から、鈴木誠也外野手の離脱で3番へと打順が変わっている。その中で村上の4番だけは不動である。その意思を強く示したのが、6番で本塁打の出たオリックス戦後、本番の開幕戦では再び村上を4番に戻したオーダーを書き込んだことに十二分に表れている。

 ただ、世界一という最終目標を見据えたときに、このまま不振が続くのであれば、どこかで村上の4番を諦めなければならない。その決断をしなければならないときが、次のチェコ戦にもくるかもしれないということだ。

「監督はいまも4番で結果を出して欲しいということ。その中で彼ももがいているだろうし、その辺は監督が最終的にどう考えるか。我々としてはそこ(4番)で結果を出してくれるのが一番、いいと思います」

 チームとして最初の勝負になるのが、一発勝負に入る16日の準々決勝だとは思う。そこまでの2試合はこのまま我慢して4番に置いて、何かきっかけをつかんでくれることを待つ可能性が高いだろう。

【次ページ】 1次リーグ残り2試合の結果次第では…

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