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大谷翔平の「仲間想い」な日常…スキンシップに“神インタビュー”、新世代リーダーの“コミュニケーション能力”は何がスゴい? ヌートバーらの証言
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by日刊スポーツ/アフロ
posted2023/03/11 17:18
試合を終えて談笑する大谷翔平とラーズ・ヌートバー。二人の明るい雰囲気が、侍ジャパン全体にも広がっている
「彼はいつもと比較にならないほどのメディアにコメントを求められ、テレビ番組にも引っ張りだこ。でも彼は笑顔で応対していたよ。その振る舞いは優雅でさえあった。(中略)オールスターで見せた彼の立ち振る舞いは、彼こそが、真のプロフェッショナルだという証だと思う」
二刀流という究極の挑戦を続けつつ、プレー以外の振る舞いにも配慮を欠かさない。オールスターでチームの主砲・ウォルシュが目撃したのは、そんな大谷の人間性の一端だった。
大谷の“コミュニケーション能力”の源は?
〈証言3〉
翔平と一平(水原通訳)とは毎日話をしてきました
ジョー・マドン(エンゼルス前監督) NumberWeb/2021年9月9日配信
WBC日本代表戦の各社ネット中継では、メイン映像の他に“ベンチカメラ”がついていることもあり、選手たちの交流を見ることができる。映像をチェックしてみると、打者・大谷はDHでの出場ということもあり、日本の守備時には控え選手やコーチ陣と会話をしている場面も多いようだ。
どんな会話をしているのか……その中身も気になるところではあるが、注目したいのは、大谷が自ら積極的に周囲に話しかけ、コミュニケーションをとっている点だ。対面での会話を大切にする姿勢を解き明かすには、エンゼルスのマドン前監督の証言がヒントになる。
「今年は春のキャンプから翔平と一平(水原通訳)とは毎日話をしてきました。その結果が今につながっているということは言えると思います」
二刀流という類を見ない挑戦を続けていく上では、大谷本人も指揮官も、手探りの状態だったはず。結果的に2021年は満票でのMVP獲得という偉業を成し遂げることになるのだが、その数カ月前、マドン前監督はインタビューでこう言い切った。
「私がプランとして明確に持っていたのはコミュニケーションだけです。私にはこれしかないんですよ」
恩師が大切にした“教え”は時間と場所を超え、WBCの大舞台で侍ジャパンの雰囲気を明るくする、現在の大谷のなかにも受け継がれているのかもしれない。