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大谷翔平が「芯に当てれば勝手にボールが飛ぶ」と語った日…「#大谷バケモン」なパワーワード〈片ひざ片手+バット折れてもホームラン連発〉
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byNaoya Sanuki
posted2023/03/07 11:06
大谷翔平、これぞメジャーMVPのパワー。とてつもないアーチを京セラドーム大阪に2度かけた
「8番・ライト」でデビューを果たした最初の打席、当時西武で右のエースだった岸孝之(現楽天)に4球つづけて内角の直球で攻められて、見逃し三振に終わった。それでも大谷の感想は……。
「すごい真っ直ぐを見せてもらいました」
プロのレベルの高さを楽しむ余裕すら漂っていたという。前述した阪神戦は2016年以来8年ぶりとなる侍ジャパンでのプレー、その第1打席は空振り三振に終わったが……三振すら絵になるというのは、大谷の持つ比類なきスター性なのかもしれない。
ショウヘイはいつも笑顔で楽しんでいる
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<名言3>
彼はいつも笑顔で楽しんでいる。それこそが素晴らしいことなんだ。
(ジョー・マドン/NumberWeb 2021年4月19日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/847804
◇解説◇
大谷は所属するエンゼルスのチームメートからも絶賛の嵐である。まずは昨季途中まで指揮を執ったマドン前監督だ。
「ナショナル・リーグの試合を見れば全試合で投手が打席に立っている。それはおかしなことではないんだ。普通ではないことは彼が登板しない日に打つということ。それがショウヘイと他の全選手との違いだ。そして、彼は8番や9番でなく2番を打っている。彼のインパクトは大きく、彼のモチベーションも高まっている」
このように語るとともに、走攻守・そしてピッチングで常にスマイルを絶やさない大谷を称賛していた。これほどまでに野球を楽しんでプレーする選手を見ていれば、監督だって楽しくなるのも当然だろう。さらにショウヘイを想像上の生き物ユニコーンにたとえたのは、同じく二刀流経験のあるウォルシュだった。
「クラブハウスでの日々の立ち振る舞いは尊敬に値するほど素晴らしい。115マイルもの力強い打球を放ち、100マイル以上のボールを投げることは、肉体的に大きな負担がかかる。投打への集中力を同時に保つことも同様。本当に難しいことなんだ」
「ホームラン狙って空振り」してくるはずが
<名言4>
みんなには「ホームラン狙って、空振りしてきます」って言ってたんです。そうしたら当たった(笑)。
(大谷翔平/Number912号 2016年10月6日発売)
◇解説◇
2016年の大谷は、日本人最速となる165kmを投げ込むなど3年連続での2ケタ勝利をマーク。前年に不振だったバッティングでも打率.322、22本塁打、強打者の指標であるOPSで1.004をマークするなど、完璧な二刀流を披露した。
さらにはパ・リーグと日本シリーズ制覇を文字通り牽引し、史上初の投手と指名打者でのベストナイン受賞となった。そしていわゆる“リアル二刀流”での起用で、大谷はピッチャーとして7戦7勝、バッターとして打率.381、1本塁打、4打点という途方もない記録を残した。
特に衝撃的だったのは7月3日のソフトバンク戦だった。