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大谷翔平プライベートジェットは“同級生・鈴木誠也と乗る予定”だった…出発前に語った「(誠也は)残念がっていました」「大事にケアして欲しい」
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byNanae Suzuki
posted2023/03/02 17:00
オープン戦初登板後、すぐに空港へ向かった大谷。予定されていた同級生・鈴木誠也とのフライトは実現しなかったが、帰国前に語ったのは…
初戦から最速98マイル(約158キロ)を計測しても、「2イニング目は1球くらい、100マイル(約161キロ)くらいを投げられたらいいなと思っていたんですけど、98マイルくらいまでいけたので問題ないかなと思います」と平然と言ってのけるほど、高いレベルに調整基準を設定していた。
鈴木誠也には「大事にケアして欲しいなと思います」
プライベートジェットで帰国したのも、体への負担を考慮したからだった。当初は、同じアリゾナをキャンプ地にするカブス鈴木誠也と一緒に“呉越同舟”で搭乗する予定だったが、鈴木が左脇腹の張りで出場を辞退したため、水原一平通訳とのコンビで日本へ向かった。
「(誠也は)残念がっていましたし、現時点ではシーズンに響かないというか、何とかシーズンまでには間に合うようにと球団と話したんじゃないかなと思うので、シーズンにあまり響かないように、大事にケアして欲しいなと思います」
体調よく合流できそうなので、それがひとついい報告
1月下旬に早々とキャンプ地入りして以来、大谷は常にリラックスした表情で調整を続けてきた。フリー打撃で右中間後方の駐車場に特大弾を打ち込んだ際には、米国代表主将のマイク・トラウトから「オレのトラックが……」とからかわれるなど、常にチームの輪の中心には大谷がいた。そのトラウト率いる米国と決勝ラウンドで対戦する可能性についても、「まあ、楽しみにしたいですね」と、まったく気負う素振りはない。
もっとも、日頃は冷静で淡々とした表情でも、グラウンドに出れば、大谷は溢れ出す感情を隠そうとはしない。試合が緊迫し、球場内がヒートアップすれば、大谷は拳を激しく握りしめ、腹の底から雄叫びを上げる。
「まず今日まで体調よくしっかり今のところ合流できそうなので、それがひとついい報告じゃないかなと思います。ここまで順調に来ているのが、一番自分自身にとって自信になるんじゃないかなと思います」
日本中が熱狂し、世界中が注目するWBC。
ほぼ万全の状態を維持している大谷が、どんな大仕事をやってのけても、もはや誰も驚きはしない。
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