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侍ジャパン視察のドジャース編成評「日本の投手陣は全プールで一番」…岩村明憲が聞いた“WBC裏話”「栗山監督が気にされていたのは…」
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byGenki Taguchi
posted2023/03/07 17:01
過去の代表選手たちが語る「王座奪還への提言」とは? 岩村明憲に聞いた
「ドジャースが、編成トップのアンドリュー・フリードマンほか数人で日本代表の合宿を視察に来て。そこで彼らと話したら、『日本のピッチングスタッフは他のプールを見ても一番だ』と言っていたんですね。ダルビッシュ選手や大谷選手はもちろんですけど、山本由伸選手、佐々木朗希選手と、先発が予想されるピッチャーだけでも豪華じゃないですか。チームとしてもそこに自信はあるだろうし、他国からも評価されているなら最少失点で守り勝つ野球もありですよね」
――それは、守備も含めて。
「もちろんです。おそらく、ショートは源田(壮亮)選手がスタメンだと思います。(内野守備・走塁兼作戦コーチ)の城石(憲之)さんが『守備は任せられる』と太鼓判を押していたくらいだし、山田選手との二遊間が安定すれば内野が引き締まると思います。あとはキャッチャーの甲斐選手が、どれだけピッチャーの意図を汲み取ってリードができるか。初めてバッテリーを組むピッチャーとの連携がカギですね。
優勝は…「やってくれると思う」
例えば、大谷選手はスプリットとスライダーが中心になるでしょうから比較的、擦り合わせがしやすいかもしれませんけど、ダルビッシュ選手は10種類以上あると言われる変化球全てがカウント球にもなるし、決め球にもなる。試合でピッチャーの良さを引き出せるよう合宿からコミュニケーションは取っていたでしょうけど、点を与えない野球においてそこはすごく大事です」
――「歴代最強」と呼ばれる日本代表は、岩村さんたちが連覇を達成した第2回以来の覇権奪還を至上命題としています。可能性は?
「やってくれると思います。僕らが第1回で優勝して、第2回で連覇したことは、そのあとドミニカ共和国やアメリカが優勝しようが、揺るぎないWBCの歴史として残るわけです。だから今回の代表も、後世に語り継がれるようなチームになってほしいですよね」