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清宮海斗の“顔面蹴撃”にオカダ・カズチカがブチ切れて…乱入、ボイコットを経たノア対新日本の“遺恨試合”はどんな結末を迎えるのか
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2023/02/18 17:23
1月21日、横浜アリーナでオカダ・カズチカの顔面に飛び蹴りを入れる清宮海斗。2月21日の東京ドームでのシングルマッチに注目が集まる
オカダは会見をボイコット、清宮は「絶対にぶっ潰す」
オカダは清宮など眼中にない、といった感じだ。
「サンノゼ(2月18日)の次は休みます。だって、(ドームに)出ないし(笑)。好きにしてくださいよ。まあ、あの子(清宮)も今日の試合を見たほうが良かったんじゃないのかな。これがプロレスですよ。こんなプロレスができるんだったら、どうぞやってください。オレがいない所でやってください。ビビってないし。好きにしてください。まあでも、正直、その件に関してはもうケリはついています。明日発表になると思います。ちゃんとアナウンスされると思います」
そう言っていたオカダは翌12日、同じく大阪府立体育会館で行われたノアの大会に乱入。GHC王座を防衛した直後の清宮を襲い、レインメーカー1発でKOした。
2月15日にはノアの東京ドーム大会の記者会見が都内のホテルでスケジュールされ、出席者としてオカダと清宮の名前があった。テーブルの後ろにはオカダと清宮の大がかりな看板までセットされた。だが、時間になってテーマ曲が流れても、オカダは姿を現さなかった。
新日本プロレスの阿部誠リングアナが、スマートフォンに届いたオカダからのメッセージを司会者に伝えた。
「2月18日のタイトルマッチに集中したいから、本日は欠席します」
唖然とした清宮が怒った。
「来ないんですか。ふざけないでくださいよ! 大事な記者会見ですよ。ボイコットってどういうことなんですか? そもそも大阪大会だって、アイツは勝手に土足で乱入してきて、試合後に後ろから奇襲してくる。そんな卑怯なチャンピオンに、オレは負けるつもりないですよ。オカダさん、いや、オカダ! 東京ドームまで逃げんなよ。絶対にぶっ潰してやるからな」
オカダはアメリカでの棚橋弘至戦に集中するというが、王者のまま帰国できる保証はない。
東京ドームはタイトルマッチではないが、どうせなら王者同士の戦いが見たいというのが本音だ。もし、オカダが棚橋に王座を明け渡して丸腰で帰国したらどうなるのだろう。ちょっとトーンダウンしてしまうのか。
オカダは試合前日に帰国予定のようだが、飛行機がスケジュール通りに飛ぶとは限らない。そうしたら、本当に「やらない」になってしまう。
「オカダが負けるはずがない」というのが大方の予想だ。しかし、清宮には勝つチャンスがある。甘く見られている分だけ、清宮のチャンスは増えていくだろう。