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酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
ダルビッシュ36歳「気負わず」に重み…大谷翔平、山本由伸や佐々木朗希ら超充実だからこそ願う「圧倒的エースを作らない」投手運用
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byHideki Sugiyama
posted2023/02/17 17:08
2009年WBC強化合宿での松坂大輔とダルビッシュ有
今回のメンバーは山本の他にもダルビッシュ有、大谷翔平とカリスマ性の高い投手が控えていて、さらに佐々木朗希もいる。今大会で「18」を背負う山本由伸は、並々ならぬ意気込みで臨んでいるのは間違いないが、彼にプレッシャーが集中しないことを願いたい。先発した投手が次回は第2先発に回るなど、負荷をうまく分散してほしい。
一方で、アメリカは先発陣に41歳のアダム・ウェインライト(カージナルス)、35歳のランス・リン(ホワイトソックス)、34歳のクレイトン・カーショウ(ドジャース)、マイルス・マイコラス(カーディナルス、元巨人)、メリル・ケリー(ダイヤモンドバックス)と30代半ばのベテラン投手をずらっと並べている。
彼らは大舞台を何度も経験し、プレッシャーを過分に感じることもなく、力をセーブすることも知っている。その陣容からは「球団の資産を守りつつ戦う」というWBCに対するアメリカのスタンスが見えてくる。
ダルの「気負う必要はない」発言が持つ意味
そういう意味では、日本も36歳のダルビッシュ有が投手陣の中心になるのだろう。
彼は早くも「(日本代表は)少し気負いすぎというか、戦争に行くわけではない。気負う必要はないと伝えたい」と語っている。
彼の豊かな経験が、侍の投手陣をクールダウンさせ、力を発揮させるようになることを期待したい。
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