酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
牧秀悟はブルペンで何を見てた? 往年の“ドラ1名リリーフ”と大魔神・佐々木主浩は今の投手にどんなアドバイスを?〈DeNAキャンプ観察〉
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKou Hiroo
posted2023/02/11 11:03
ブルペンでビックリした表情の牧秀悟。何を見ていた?
記者「牧選手が、ブルペンで打席に立ちましたが?」
石田「紅白戦も含め、ほとんど対戦したことはないです。シート打撃くらいですかね。牧は、インコースを大きく開けて構えるので、そこに投げたくなりますが、それをうまく打ち返しています。そういう構えなんだな、と思いました。これもWBCのための練習だと思いますが、頑張ってほしいですね」
記者「佐々木主浩さんから、どんなアドバイスを受けたのですか」
石田「フォークが有名な方なので、どういう抜き方なのかを聞きました。同じフォークでも決めるボールとカウント球を投げ分けていたようなので、どんな感じなのか教えていただきました。僕はフォークをあまり投げず、チェンジアップになるのですが、カウント球、決め球の投げ方が参考になりました」
記者「(アドバイスを受けて)投げてみましたか?」
石田「何球か投げました。どういう使い方をしているのかが、すごく勉強になりましたし、僕が思っているのと合っているところと、合っていないところがあるので、いろいろ試しながら自分に合うものを探して行ければと思います」
石田に小谷の指導について聞いてみると…
筆者がここで質問した。
「小谷正勝さんは、どんなお話をされていたんですか」
すると石田はこのように答えてくれた。
「いつもいろいろ言われるんですけど、今日はグローブ突き出しすぎ、前のクールの方がよかったよ、と言われました。高校生の時に言われたことを今言われているような感じなので、あ、そうだったなと気づくことも多いので、ありがたいですね」
祖父と孫のような年齢差だが、関係は良好のようだ。
天候に恵まれ、気温もぐんぐん上がる中、選手たちは毎日のように新しい知見、経験を得て成長している。
小さなブルペンで成長しようとする投手たちと、それを支える先輩たちの交流を見ることができたのは、幸せなことだと思った。
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