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「森保さんとモメたのか…?」堂安律24歳がいま明かす、1年前日本代表を外された“真相”「(伊東)純也くんと比べて、自分に?だった」
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byTakuya Sugiyama
posted2023/02/04 11:03
再びドイツへ渡る前に、東京都内でNumberの独占インタビューに応じた堂安律(24歳)
堂安 怪我じゃなく、シンプルに外れたってことを伝えたかったんですけど、ネットニュースにされて(苦笑)。でも、自分はカッコつけやし、みんなの前では『俺を使え』って言うし。だからパラグアイ戦は、ここでやれなかったら、W杯はないなって。そうしたらいいプレーができて、やれるぞって思えた。アピールに成功したからじゃなくて、このパフォーマンスをここで出せたってことは、自分のメンタリティにはもう迷いがないという確信に変わって。パラグアイ戦前の行動も全部覚えてるんですよ。あれはフローの状態やと思っていて。
逆境大好き人間頑張りまーす!
— Ritsu Doan/堂安 律 (@doan_ritsu) March 16, 2022
あ、怪我してません!!
――どんな感じだったんですか?
堂安 ロッカールームで音楽を聴きながら準備をしてたんですけど、いつもは試合のことを考えるから歌詞は全然入ってこないのに、そのときは歌詞が入ってきて、良い曲だなって。ピッチに出ても、札幌ドーム、広いなっていう感じで余裕があるんですけど、心臓はバクバクしている。
「正直、純也くんのほうがオレよりいい」
――余裕と緊張のバランスが良かった。
堂安 (原口)元気くんから試合後、『右サイドで律が自信満々のオーラ出してたから、全部お前に出したわ』って言われて。これがフローの状態なのかなって、コツを覚えたんですよ。それからマインドセットも含めて、完璧な準備でW杯に臨めたので。
――吉田選手がドイツ戦後、「律は代表でうまくいかない時期もあったけど、代表に懸ける姿勢が変わってきた」と言っていて。そのコメントから、苦しい時期を乗り越えたんだろうなと感じていました。
堂安 ほんと、苦しかったですね。純也くんの活躍を見せつけられて、正直、純也くんのほうが俺よりいいと思っていたし。純也くんよりいいパフォーマンスを出せるかと言ったら、自分自身にハテナだった。今だから言えますけど、自分自身に不甲斐なさを感じていたし、この緊張感のなかでやれる選手は凄いなって。
――そうやって認めてしまうことも悔しい。
堂安 それなのに、周りには『俺を使ったほうがいい』とか言ったり。今思えば、カッコ悪いサッカー選手だったなって思います。それを見抜かれたのか、代表から外されて、目が覚めた感じがあって。
<続く>
堂安律(どうあん・りつ)
1998年6月16日、兵庫県生まれ。G大阪ユース時代の2015年5月にトップチームデビュー。17年にフローニンゲンに移籍。PSV、ビーレフェルトでプレーし、今季フライブルクへ。日本代表では18年に初出場。22年W杯は全4試合に出場。代表通算33試合5得点。172cm、70kg
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