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「ミトマはもちろん…堂安や久保、遠藤に板倉、大然と古橋もスゴくね?」日本代表がW杯後“ほぼ欧州各国クラブ主力で活躍しすぎ”な件
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byKiichi Matsumoto/JMPA
posted2023/02/04 11:00
カタールW杯が終わった後も、三笘薫らを筆頭に日本代表メンバーは欧州各国で素晴らしいプレーを見せている
W杯メンバー以外の年齢幅も広い。39歳10日にしてバイエルン相手に対峙した長谷部誠が健在かと思えば、1年ちょっと前までは当時J2だった京都サンガからドイツ5部に移籍した上月が、今や22歳にして苦境に立たされたシャルケの救世主候補となっている。さらにはリバプールが、オーストリアで躍進中の中村敬斗(22歳/今季18試合11ゴール6アシスト)に興味、なんて報道もあった。
“ヨーロッパサッカーと日本人選手”と言えば……十数年前の「ドルトムント香川真司の躍動からユナイテッド移籍」、「CSKAモスクワからのし上がろうとする本田圭佑」、「内田篤人vs長友佑都のチャンピオンズリーグ4強を懸けたマッチアップ」なども鮮烈だった。
しかしこれだけの人数が同時に各国リーグで主力として奮闘し、もし結果が残らなければ……今後の代表メンバーから外れかねない状況というのは、日本サッカーが違う次元に入ろうとしつつある証拠なのかもしれない。
W杯後の欧州組、所属クラブでの成績を見てみると
カタールW杯メンバーだった欧州組の「W杯後、所属クラブに戻ってからのリーグ、カップの公式戦出場試合と時間数とゴール、アシスト数」を点検してみよう(2月1日終了時点)。移籍専門サイト「transfermarkt」をもとにまとめると、以下のようになる。
シュミット・ダニエル:8試合631分(7試合フル出場/シント・トロイデン)
川島永嗣:出場なし(ストラスブール)
板倉滉:3試合270分1アシスト(全試合フル出場/ボルシアMG)
伊藤洋輝:4試合360分(全試合フル出場/シュツットガルト)
吉田麻也:3試合270分(全試合フル出場/シャルケ)
冨安健洋:6試合264分(1試合フル出場/アーセナル)
守田英正:4試合270分2ゴール(スポルティング)
遠藤航:4試合360分1ゴール1アシスト(全試合フル出場/シュツットガルト)
田中碧:1試合90分(フル出場/デュッセルドルフ)
柴崎岳:5試合233分(2試合フル出場/レガネス)
鎌田大地:3試合171分1アシスト(フランクフルト)
南野拓実:2試合117分1アシスト(モナコ)
三笘薫:7試合592分5ゴール1アシスト(5試合フル出場/ブライトン)
前田大然:10試合647分5ゴール1アシスト(2試合フル出場/セルティック)
相馬勇紀:2試合58分1ゴール1アシスト(カーザ・ピア)
堂安律:3試合262分1アシスト(2試合フル出場/フライブルク)
久保建英:5試合397分1ゴール1アシスト(1試合フル出場/ソシエダ)
伊東純也:6試合523分(2試合フル出場/ランス)
浅野拓磨:3試合133分(ボーフム)
上田綺世:7試合602分2ゴール(5試合フル出場/S・ブルージュ)
数字上で三笘と前田が図抜けてはいるけど、ほとんどの選手がコンスタントに出場機会を得ているのがクッキリと分かる。