欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「クボのソックスに穴が!」バルサに続きマドリーも“久保建英が脅威”だった…現地撮影で感じた出色の貢献「クロースが苦虫を」
posted2023/02/01 17:01
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
リーガ19節、久保建英所属のレアル・ソシエダは、レアル・マドリーと対戦。首都マドリードを本拠地とする現欧州王者のホームスタジアム、サンティアゴ・ベルナベウへ乗り込んだ。
試合は現地1月29日、日曜21時。ここまで国内カップ戦を勝ち進んできた両チームは、直近で国王杯準々決勝を戦っている。ソシエダは水曜日、久保が鮮烈なプレーでインパクトを与えたものの、カンプ・ノウでの対バルサ戦に0-1で敗戦。公式戦連勝が9で途絶えてこの試合を迎えている。
対するマドリーは木曜日に、アトレティコ・マドリーとのダービーを制しているが、試合は延長まで突入する激闘だった上に、ソシエダよりタイトな中2日でこの試合を迎えた。
豪華なマドリーの面々と、引き締まった久保の視線
地下鉄10号線、サンティアゴ・ベルナベウ駅を出ると直ぐにスタジアムが姿を現す。「スパニッシュアパートメント=ピソ」と呼ばれる一般住宅と道を一本挟んで隣接している。気温5度を下回る中、マドリーの選手バスの到着を待つ多くのサポーターの姿があった。
34歳にしてバロンドールを受賞したベンゼマを先頭に、マドリーの選手がピッチに姿を現すと大きな歓声が湧いた。やや遅れてソシエダメンバーも姿を現した。この日も先発となった久保の視線は引き締まり、適度な緊張感が漂う。
キックオフ直前、一度ロッカーに戻った選手達が、入場ゲートへ続くトンネルへ集まる。間近に選手を見つめるエスコートキッズの顔には、緊張、興奮、喜びが入り混じった表情が浮かんでいた。
厳かなマドリーのイムノが響き始めると、両チームの選手達がピッチインする。その目の前には緑の芝が輝き、そして垂直にそびえ立つようにさえ見える、観客席がある。
マドリーの選手達にレンズを向けると、ベンゼマの腕にキャプテンマークが巻かれ、若きブラジル代表ビニシウスとロドリゴ、さらにフランス代表カマビンガなど錚々たる顔ぶれが並ぶ。そして率いるのは、イタリアの名将カルロ・アンチェロッティ。
対してソシエダは、直近の試合を欠場したシルバ、メリノは引き続きベンチ入りできず、監督イマノルは厳しいやりくりを強いられている。
久保のプレスを察知したクロースの表情が…
キックオフの笛が響くとともに、ソシエダは前線からプレスをかける。ただマドリーはCBのミリタン、リュディガーを中心に落ち着いてプレスを回避すると、ソシエダゴールを目指して前進する。