プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
「どこまでやるんだ、この2人」圧巻の飛び技に大流血も…ケニー・オメガとウィル・オスプレイが「1.4」で見せた“お腹いっぱい”の激闘
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2023/01/09 11:05
トップロープ越しのトペを見事に決めるケニー・オメガ。新日本プロレスのリングに「ベストバウトマシーン」が帰還した
キャリスはなおも続ける。
「お前がケニー・オメガと同じ時代に生まれてしまったことは本当に残念だと思うが、ケニー・オメガは神であることを、ここで何度も証明している。この男こそ、プロレスリングにおける真の神であり、何度顔を合わせようとも、お前に勝ち目はない。今夜、この最高のステージに立った若くて素晴らしいウィル・オスプレイよ。残念ながら今日も失敗してしまったな」
会場の空気はメインを前に「お腹いっぱい」に
メインイベントではオカダ・カズチカが延髄斬りを繰り出し、レインメーカーでジェイ・ホワイトからIWGP世界ヘビー級王座を奪い返したが、会場の空気はメインを前に「お腹いっぱい」な感じだった。
この日は「アントニオ猪木追悼大会」ということで、赤い闘魂マフラーをした観客も目についた。まだ明るい時間に行われた追悼試合の6人タッグマッチに登場した藤波辰爾は、猪木を思いドームの観客とともに「ダァーッ!」を叫んだ。
最後にオカダもステージで「ダァーッ!」を叫んだが、客席が真っ暗だったのが残念だった。
翌1月5日の大田区総合体育館でオメガはオカダと新王者同士のタッグを結成し、連携技も披露した。でも、この2人はタッグを組むより、戦った方がいい。もう入国の制約もないのだから、互いにシャトルのように日米を往復することも可能だ。
今後、オメガの日米でのUS王座の防衛戦も組まれていくはずだ。まず、オメガはジェフ・コブ、IWGPのオカダは鷹木信悟だが、その先にはオカダとオメガのIWGP世界戦が既成事実のようにスケジュールされるだろう。