格闘技PRESSBACK NUMBER

《衝撃動画》前田日明ブチギレ“伝説の控え室ボコボコ事件”…“被害者”坂田亘の対戦相手は何者だった? 本人が証言「前田さんにホメられた話」

posted2024/04/21 11:02

 
《衝撃動画》前田日明ブチギレ“伝説の控え室ボコボコ事件”…“被害者”坂田亘の対戦相手は何者だった? 本人が証言「前田さんにホメられた話」<Number Web> photograph by Tokyo Sports

前田日明“伝説の控え室ボコボコ事件”の1995年5月20日。坂田亘(上)と対戦する鶴巻伸洋。この試合後に事件が起きた

text by

細田昌志

細田昌志Masashi Hosoda

PROFILE

photograph by

Tokyo Sports

「なにをコラァ、お前っ」プロレスラー前田日明が殴る蹴るの鉄拳制裁……ネット上で有名になった“伝説の控え室ボコボコ事件”。29年前のあの日、何があったのか? ボコボコにされた坂田亘はどんな試合をしたのか? 坂田の対戦相手だった鶴巻伸洋が証言する、あの日の真相。そして、あの日を迎えるまでの波乱万丈の人生。【全3回の第2回/第1回第3回も公開中】

◆◆◆

「コレでやらせてやる」

「新団体が出来るんだ。それも世界格闘技連合だぞ。凄いだろう、来ないか?」

 元FMWのスタッフである関係者の誘い文句に、この時期、昼間は肉体労働に従事し、夜は木口道場で練習に励んでいた19歳の鶴巻伸洋は即答した。

「はい、行きます」

 すると、関係者はこうも言った。

「よし、決まりだ。お前のデビュー戦はムエタイのチャンピオンとコレでやらせてやる」

「ほ、本当ですか」

「コレ」とは「リアルファイト」という意味である。

 このとき、鶴巻が入団を決意した「世界格闘技連合」とは、かつてFMWの代表だった大迫和義、レフェリーの川並政嗣、リングアナウンサーの大宝拓治、渉外担当の茨城清志によって立ち上がった新団体であり、程なくして「W☆ING」という、プロレス史に残るデスマッチ団体に変質する。ただし、当初はUWFスタイルを標榜した格闘技系プロレス団体として立ち上がったのだ。

「水を飲むんじゃねえ」

「このとき、前年までFMWに参戦していた徳田光輝さんと、サブミッション・アーツ・レスリングの主力選手の木村浩一郎さん、誠心会館の空手家の齋藤彰俊さんによる『格闘三兄弟』が団体のエースでした。それ以外には、結局デビューはしなかったけど、猿川さんが『力王』っていうリングネームを付けられたし、猿川さんの高校の同級生の臼田勝美さんと、FMW時代の半年先輩の三宅綾と、僕が新入団という扱いになったんです」

 デビュー戦が予定されていた1991年8月の旗揚げ戦は怪我のため出場出来なかった鶴巻だが、9月の第2戦には出場している。ただし、相手はムエタイのチャンピオンではない。三宅綾と組んで、巨漢黒人プロレスラー・ヘッドハンターズとのタッグマッチである。

【次ページ】 「水を飲むんじゃねえ」

1 2 3 NEXT
#前田日明
#坂田亘
#鶴巻伸洋
#新日本プロレス
#アントニオ猪木
#藤波辰爾
#大仁田厚

プロレスの前後の記事

ページトップ