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井岡一翔の統一戦“ドロー判定”は妥当だったのか?「勝ったと思った」フランコも不満は述べず…どちらも評価できる“難しい採点”を検証
text by
渋谷淳Jun Shibuya
photograph byHiroaki Yamaguchi
posted2023/01/02 11:05
井岡一翔はWBA・WBO世界スーパーフライ級王座統一戦でジョシュア・フランコと対戦。ドロー判定で互いにベルトを防衛する結果となった
現場ではフランコの勝利を支持する声がやや多い印象だったものの、井岡が「ジャッジにはそれぞれ見方がある」と話したように、フランコの攻勢を評価するのか、井岡のディフェンス、正確性を評価するかで採点は変わってくる。このようなクロスゲームは観戦している場所(リングサイドか、あるいはリングから遠い位置か)、また映像で見るか、生で見るかによっても印象はだいぶ変わる。難しい採点であったことは間違いない。
“ネクスト・モンスター”中谷潤人との対戦は?
いずれにしても井岡はベルトを守り、WBO王座の6度目の防衛を成功させた。この日は井岡が標的にしているWBC王者、ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)がリングサイドで観戦し、WBOが180日以内の対戦を指示している指名挑戦者の中谷潤人(M.T)も会場で試合を見守った。
井岡の今後はどうなるのか。一番の希望は試合後の控室で「今度はリングで会おう」とエールを交換したエストラーダとの統一戦だ。キャリアも終盤を迎えている井岡にしてみれば、18年の現役復帰から目標に掲げているエストラーダとのビッグマッチをぜひとも実現させたいところだろう。
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一方で、2日に25歳の誕生日を迎える前WBOフライ級王者、“ネクスト・モンスター”と言われる中谷との対戦も避けられない状況だ。互いに「決着をつけたい」と話したフランコとの再戦も選択肢の一つとなる。
「そのときが来れば戦うしかない。どんな戦いが来てもチャンピオンとして戦うだけです」
エストラーダにしろ、中谷にしろ、フランコにしろ、相手にとって不足はない一流ボクサーばかりだ。キャリア初のドローという悔しい結果を経て、誇り高きチャンピオンが2023年、どう巻き返すかを楽しみにしたい。