Sports Graphic Number SpecialBACK NUMBER
[悲劇の優勝候補]ブラジル「ネイマールの後継者が空回り」
posted2022/12/24 07:01
text by

沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Getty Images
試合は「ブラジルの攻撃対クロアチアの守備」という構図だったが、90分を終えて0-0。120分を終えて1-1。王国の夢はPK戦の末に潰えた。
シュート数は、ブラジルが20本でクロアチアが9本。枠内シュートはブラジルが11本でクロアチアが1本。ブラジルは延長前半の終盤にネイマールがまずロドリゴと、続いてルーカス・パケタと“連続ワンツー”を決めてゴール前の密集地帯を抜け出し、GKドミニク・リバコビッチもかわして先制した。高度な個人能力と完璧な連携を発揮した見事なゴールだった。
その後、守備の選手を投入してクロアチアの攻撃を封じ、勝利は目前かと思われた。しかし116分、敵陣でボールを失うと高速カウンターを浴び、手薄になっていた右サイドを突破されてしまう。
ミスラフ・オルシッチからのクロスに応えたブルーノ・ペトコビッチが、左足でシュート。これがCBマルキーニョスの右膝に当たり、GKアリソンを欺いてゴール左隅へ飛び込んだ。
迎えたPK戦。クロアチアは4人全員が成功。ブラジルは1人目のロドリゴがGKに止められると、4人目のマルキーニョスのキックはポスト直撃。マルキーニョスはピッチに崩れ落ち、ネイマールが号泣した。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。
残り: 1986文字
NumberWeb有料会員(月額330円[税込])は、この記事だけでなく
NumberWeb内のすべての有料記事をお読みいただけます。
