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しゃがみこむ木原に三浦が寄り添い…“りくりゅう”ペアがお互いに抱いていた“不安”「初めてプレッシャーと戦う経験に」<GPファイナル初優勝>
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAsami Enomoto
posted2022/12/12 17:00
フリーの演技を終え、思わず顔を近づける2人。演技直後、お互いに抱いた感情は相重なるものだった
フリーは“自己犠牲愛”がテーマ
優勝を決めたフリーの『Atlas: Two』は、三浦が好きな曲だという。その理由について、三浦はこう答えた。
「曲調もそうですし、歌詞の内容も、私たちが表現したことのない自己犠牲愛がテーマです。表現することも楽しいですし、新しい私たちを表現できるかなと思ったので」
言葉につまったような三浦を見て、木原が引き取った。
「今シーズンは三浦選手の怪我があって、支え合ってきました。ショートもそうなんですけど、その状況にものすごく合っていて、今シーズンを表していると思うので。そこが(2人とも)気に入っているんじゃないかなと思います」
「『人間は一人では歩いていけない』というのがテーマ」と言うショートとともに、今季のプログラムは、今の2人を象徴している。
2人はグランプリファイナルの優勝がかかる場面で重圧を打ち破り、日本にとって史上初の記録をここでも打ち立てた。
三浦&木原が語ったここまでの“成長”
激動のシーズンの折り返し地点ともいえるGPファイナルまでを振り返り、三浦は言う。
「シーズン前半のよかった点は、ミスとか合わないことがあっても、最後まで笑顔で滑り切れることと、練習の積み重ねを演技の自信に変えられることです。そこが成長だと思います」
そんな2人が見据えるのは2023年3月のさいたまスーパーアリーナで行われる世界選手権だ。昨季銀メダルとなった舞台を再び見据え、木原は言う。
「世界選手権への練習として、とてもいい経験になったと思います。でも、ここで終わりじゃない」
2人の歩みはこれからも続いていく。
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