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〈賞金は史上最高額〉女子ゴルフ“年間女王”山下美夢有(21歳)は何がスゴい?「サバイバルで大変」今年もTOP10には若手がズラリ
text by
キム・ミョンウKim Myung Wook
photograph byYoshimasa Nakano/JLPGA via Getty Image
posted2022/11/30 17:02
今季5勝を挙げて年間女王となった山下美夢有(21歳)。日本人としては初めて“平均ストローク60台”を達成するなど圧倒的な強さが光った
さらにツアー最終戦の国内メジャー「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」では、自身初のプレーオフでも最後は勝ち切り、今季5勝目。国内メジャー2勝だけでなく、年間平均ストローク60台(69.9714)を達成した。これは2019年に69.9399を記録した申ジエ以来2人目で、日本人選手としては初の快挙。年間獲得賞金も2億3502万967円の大台に乗り、2015年のイ・ボミ(2億3049万7057円)を上回った。
平均ストローク60台と2億円超えという記録を一度に達成してしまうという凄さ。山下の強さは総合力にあるのは明白だ。それはスタッツにも表れる。
パーオン率1位、パーセーブ率1位、平均パット数4位、フェアウェイキープ率5位、リカバリー率5位などドライバー、アイアン、パターとすべてで安定した数字をたたき出している。60台を達成できたポイントについては「やっぱりショットです。飛距離も後半戦から伸びて、ドライバーも新しく替わったので、去年に比べて伸びて、そこからのセカンドの精度がよくなったのが一番だと思います」と語っている。
「来年は海外の試合で優勝したい」
この記録を超える選手は、もう出てこないと思われるほどの数字なのだが、だからこそ、これを超えられるのは自分自身しかいないのもよく分かっている。今後の目標について聞かれ、「今季の自分を超えたい。そして来年は海外の試合で優勝したいなと思います」と明言した。
長丁場のシーズンをこれだけ安定した成績で切り抜けられたのだから、このオフもぬかりなく準備してくることだろう。