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森保一監督が明かしていた“プラン”「バイエルンの試合を見まくろうと思います」歴史的番狂わせの7カ月前「3バックにはいつでも変更できる」 

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二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byGetty Images

posted2022/11/25 17:26

森保一監督が明かしていた“プラン”「バイエルンの試合を見まくろうと思います」歴史的番狂わせの7カ月前「3バックにはいつでも変更できる」<Number Web> photograph by Getty Images

“歴史的番狂わせ”…海外メディアに称賛された森保一監督の采配。その7カ月前に森保監督が語っていたこととは?

「3バックを基本に対応して、ビルドアップをうまく止めて攻撃に出ていくカウンターは参考になりましたね。コンパクトに戦うところを実践していかないとやはり勝つ確率が上がっていかないな、とも。昨年の欧州ネーションズリーグ決勝ではフランスが3バックでスペインに勝って優勝しています。3バックは(サンフレッチェ)広島時代にずっとやっていましたから、いつでも変えられるとは考えています。ただ(アジア予選では)準備期間がなく、スムーズさを考えて使わなかった。“3バックはやらないんですか?”と選手たちから聞かれたりもしていますよ」

 つまりは3バックの選択もあるということ。“いい守備から、いい攻撃”を実践していくために、対戦相手によってシステムを変えていくことも視野にあるようだ。

 これまでより3人増えて26人が濃厚となっているメンバー選考も本格化していくことになる。確固たる基準として、指揮官は「自己犠牲の精神」を挙げる。

「個の特長や優れている部分を出させてあげたいが、それだけで戦うわけではありません。個を発揮しつつ、周りと協力しながら組織力を発揮していけるのが日本の強み。日本代表のために戦えるかどうかが前提で、そこは選手たちにも求めていくところ」

 崖っぷちからのアジア突破は何より森保一をタフにしたのかもしれない。言葉の一つひとつに迷いというものがない。

 相手がいくら強大であろうが、ひるまない。受け身にはならない。積極を取らせることに変わりはない。

「2050年までに優勝する日本サッカーの目標の過程に我々がいます。積み上げてきたものを、さらに積み上げて今やれる最大限の力を発揮して未来につなげたい。チームみんなでこれまでの経験を発揮できれば、僕は当然やれるものだと思っています」

<前編から続く>

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