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核心にシュートを!BACK NUMBER
「自由に動けるのは2トップかなと」日本代表FW上田綺世の得点力を最大化するのは…じつは“シャドー町野修斗”の特異性「9.5番」なのでは
posted2025/11/24 19:20
ボリビア戦、シャドーでゴールを奪った町野修斗。1トップの上田綺世の得点力を生かせる可能性も秘めているか
text by

ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
Asami Enomoto
町野のゴール、“きっかけ”も町野だった
町野修斗はボリビア戦、6月以来となる代表戦のゴールを決め、この試合の勝利を決定づけた。あのゴールにつながるオフェンスは、相手が苦し紛れに蹴ったボールを堂安律が回収したところから始まった。
そのきっかけを作ったのは、他ならぬ町野である。
右サイドのコーナーフラッグ付近で、町野はディエゴ・アロジョへ強烈なプレッシャーをかけた。アロジョは蹴るしかなく、それを堂安がカットした。プレーの意図を直接たずねると、町野からこんな答えが返ってきた。
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「『前に(プレスを)かけて、良い形でボールを取れたらチャンスになるだろうな』と、外から見ていても考えていたので。それに(交代で)入ったときには律くんや(板倉)滉くんに『センターバックのところに出て行け』と指示ももらっていて。やることもはっきりしていたので、良い形で奪えました」
最終的にアシスト役となる中村敬斗がエリア内右サイドの深い位置を取ったとき、ゴール前に入っていけた要因を町野はこう振り返る。
「敬斗はドリブルも、足元の技術もあるので、そこは彼に任せつつ、最後は入っていく。スペースがない中で結構速いボールでしたけど、信じて走りましたし“膝”で合わせられて良かったです。止まらず、点を取れるところへ走り続けたのが大きかったなと」
攻守それぞれで明確な意図を持ってプレーできた理由はどこにあったのか。町野が断固たる決意とともに、この試合に入ったからだった。
「シャドーのポジションで出たからと言って、アシストを増やそうとか僕自身、思っていなくて。ゴールという数字を残したいと思っていました。だから、良かったです」
久保が町野のゴールに衝撃を受けたワケ
そんな町野のプレーを見て、衝撃を受けた選手がいる。
久保建英である。
ストライカータイプではない久保だが、町野のプレーから大きな刺激を受けたという。

