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「この監督じゃダメだと思うなら、協会にぶつけてくれて構わない」森保一監督が吉田麻也を呼び出した日…“歴史的番狂わせ”の1年前
posted2022/11/25 17:25
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Getty Images
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7カ月前に語った「ドイツ、スペインにも勝ちにいく」
<W杯アジア最終予選序盤、2度も屈辱を味わった。それでも7大会連続となるW杯出場権を勝ち取った。多くの批判にも晒された中、曲げなかったものとは何か。本大会で欧州の2つの大国と対峙することが決まった今、指揮官が思い描くベスト8進出へのシナリオを訊く。>
森保一の表情が一瞬、ほころんだように見えた。
「ここに入りそうだな」
カタールワールドカップの組み合わせ抽選会。第1ポットのスペイン、第2ポットのドイツが入ったグループEに「JAPAN」の名が呼ばれると、心でつぶやいたとおりの展開に思わず興奮がのぞいた。
優勝候補に挙がる欧州の列強2カ国との同居はすなわちノックアウトステージ進出の確率を下げることを意味する。顔をこわばらせてもおかしくなかったが、日本人指揮官の反応は真逆に近かった。
「ワールドカップに出てくる国は強豪ぞろい。どこであってもそんなに変わりはないとは思います。ただ世界のトップ・オブ・トップとやってみたいとは考えていました。なぜなら日本サッカー協会には2050年までにワールドカップで優勝するという目標があるからです。我々が今回ベスト8以上と言っているのも、その位置にいないと優勝のチャンスが巡ってこない。優勝経験のあるスペイン、ドイツにも勝っていく、勝ち点を挙げていく。そうでなければベスト8以上も2050年までの優勝もかなわなくなってくる。その意味でも“最高のグループ”だと捉えています」