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「良かったねえ、ここに来れて」渋野日向子が“激動の1年”を総括…初V達成の古江彩佳は「70~80点」英語上達はディズニーのおかげ?
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2022/11/23 06:01
上位60名に限られる米女子ツアー最終戦に出場した渋野日向子。浮き沈みが激しいルーキーイヤーだったが、得るものも多かった
初めての海外生活に戸惑うことがあったとしても「(それは不調の)言い訳にならないし、言い訳にしたくない」と渋野は否定した。だが、最終ラウンド後には「(1年間を振り返ると)もちろん楽しかった。でもほんとに後半戦が反省というか、どうしていこうか考えていかないと」と、まだ頭の整理がついていない様子だった。
ただ、片平はそんなに悲観的にならなくてもいいと考える。
「今年は試行錯誤の1年だったと思うんですよ。どうやって攻めるか、どこでミスしたらいけないかなど、毎週、メモしたでしょうから、その経験を活かせば、来季はもっと集中してプレーできると思います」
片平は続けて、成長を感じたプレーを振り返る。
「カラー(グリーンエッジ)のところからパターを打ってもいいような状況でも、ウェッジでポンと打って、チップインを決めることが多々ありました。たとえグリーンを外してもチップインを狙えるのは、練習の成果だと思います」
最終戦が始まる前、渋野はこう言った。
「本当にレベルの高い選手が多いので、跳ね返されまくってますけど、すごくやりがいのある場所ですし、もっともっと強くなりたいって思う環境なので。日に日に、もっとうまくなりたいなと」
いい時もあれば苦しんだ時間も長かった。そういった蓄積が来季以降につながってくる。向上心は失っていない。
マイペースな古江彩佳「まさか優勝できるとは」
古江は7月のスコットランド女子オープンで初優勝を飾った。最終日に4打差を逆転し、後続に3打差をつける快勝。「まさかルーキーイヤーで優勝できると思っていなかったです」と優勝会見で本音を漏らした。
片平は古江の強さは「マイペースを貫けること」と賞賛する。
「日本よりも米ツアーの選手の方がパワーヒッターが多いです。飛距離の出ない選手は、そんなパワーヒッターと同組になると、もうちょっと飛ばしたいという欲が出て、だんだんリズムが崩れることがあります。その点、古江選手は誰と一緒に回っても、リズムが変わらず、力むこともなく、淡々と自分のゴルフをしてて、すごいなと思いました」