佐々木　そういうのはない気がしますね。勝ったときも、センターの大友（朝陽）とかは、いい意味で、どうでもいい感じでしたし。僕も、どっか運が味方してくれたところもあったので、あんなことはなくて当たり前というか、あれはあれって、切り離して受け止めている感じなので。いい加減なのか、謙虚なのか、わからないところがあるんですけど、みんなの中に、あれ以上のものを求めてやろうみたいな感覚はないと思います。僕もそうですけど、これからの人生の方が長いので、そこは地に足を着けていかなければと思っているんじゃないですか。

金足農時代は主に2番を担ったキャプテン佐々木 ©Hideki Sugiyama

母校のニュースに…「ハッとさせられました」

――金足農業は、全国準優勝以降の4年間、県大会ではほとんどが1、2回戦で敗退しています。そして、この秋の大会は、部内のいじめ発覚により3カ月の試合禁止処分を受け、出場を辞退しました。OBとしては、どのように感じているのですか。

佐々木　そのニュースを見たときは、ハッとさせられましたね。というのも、今の代の選手たちは、教育実習に行ったときに僕も指導させてもらっていたので。彼らが……という心境にはなりました。ただ、僕らもそうでしたが、挫折を経験して、そこから這い上がることができれば、きっと強くなれると思います。だから、とにかく、ここを乗り越えて欲しい。

――来年は吉田投手の弟、大輝投手を中心に、また金農に地区の優秀な選手がたくさん入ってくると聞いています。吉田世代以来の黄金世代だ、と。

佐々木　新たな金農の伝統を築いていって欲しいですね。周りから注目されるとは思いますが、そこは気にしすぎないで欲しいです。最後、実際にグラウンドで戦うのは自分たちなので。

――佐々木君は、秋田には何歳ぐらいまでに戻る予定なのですか。

佐々木　35歳ぐらいがいいかな。いや、30歳ぐらいになっているかも。あるいは、来年、いるかもしれませんし。そこは、まだ、ぜんぜんわからないんですけど。

――プライベートなことを聞いて申し訳ないのですが、佐々木君は今は彼女いるの？

佐々木　いません！　恥ずかしいこと、聞かないでくださいよ！