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[データで読み解く]オリックス投手陣の村上宗隆攻略法
posted2022/11/04 07:01
text by
雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph by
Hideki Sugiyama
多士済々の投手陣は短期決戦において球界最強の打者とどう対峙したのか。数字で見えてくる勝負の真髄――。
オリックス投手陣とヤクルト打線の戦いと目されていた頂上決戦。2敗1分けの危機的状況で第4戦を迎えたオリックスが、持ち味の投手力を武器に1-0で取ったところがシリーズの分岐点となった。
このゲームでオリックス投手陣は初めてヤクルト打線の核となる村上宗隆をノーヒットに抑え込んだ。特に6回表の宇田川優希、8回表の山崎颯一郎の村上に対する投球は今シリーズを象徴しているようだった。
2人が村上に投じた13球のうち変化球はわずか1球のみ。それ以外はすべて150kmオーバーのストレートで、22歳の三冠王を恐れるものかとばかりに真っ向からねじ伏せにいったのだ(表①)。